昨年からどうも気になっていることがある。
日本が負けると、中田監督のコメントばかりが目立つ。

昨年もそうだが、主役はあくまで選手。

監督はとにかく、チームに勝ち癖をつけさせたいようだ。が、この大会は各国のスタンスが違うので単純比較がしにくい大会だ。

日本は比較的、早い段階でベストに近いメンバーで闘ってきている。モントルーでは活躍した長内選手も段々出番が少なくなってきた。

温存したいのか、まだ信頼関係がないのか、その両面ともいえる。これは渡邊選手や宮下選手にも言えることだ。宮下選手に至っては帯同メンバーの中で唯一、スタメンがない。


明日は因縁のタイ。
何がなんでも勝ちに行くと思うが、佐藤選手にとっては昨年のアジア競技大会でストレート負けを喫した因縁の相手。相手のほうが速さもディグも上で不得手だが、ここをどうするか?
今試さないと、試す機会が限られる。

スピードとディグ自慢、変幻自在のタイの泣き所は高さ。負けているのはほとんど自分たちより大きなチーム。高さで圧倒するのがセオリーだが…。

それはさておき、この日本ラウンド以降、メンバー入れ替えが予想されるが、もしかしたら、次のアジア選手権までメンバー入れ替えは少ないかもしれない。

この大会はひとつの目安となる。


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※ネーションズリーグの実施詳細は「ネーションズリーグ2019メンバー発表+まとめ」→http://blog.livedoor.jp/tighteenapple-volleyballjapan/archives/32065194.html?jprank=1&cat=186

※ネーションズの放映日程は「ネーションズリーグ2019 テレビ放映まとめ」→http://blog.livedoor.jp/tighteenapple-volleyballjapan/archives/32056788.html?ref=head_btn_prev&id=7269558


■ネーションズリーグ2019の登録メンバー

ネーションズリーグ2019メンバー


※詳しくは日本バレーボール協会のHPを参照→https://www.jva.or.jp/index.php/international/2019/vnl_women/member


第四次ラウンドの出場メンバーは以下の通り。

2 古賀紗理那選手(NECレッドロケッツ)OH
 (3) 岩坂名奈選手(久光製薬スプリングス)MB
4 新鍋理沙選手(久光製薬スプリングス)OP
6 宮下 遥選手(岡山シーガルズ)S
7 石井優希選手(久光製薬スプリングス)OH 
11  鍋谷友理枝選手(デンソーエアリービーズ)OH
12  佐藤美弥選手(日立リヴァーレ)S
13  奥村麻依選手(公益財団法人日本バレーボール協会)MB
14  小幡真子選手(JTマーヴェラス)L
16  黒後 愛選手(東レアローズ)OH
18  山岸あかね選手(埼玉上尾メディックス)L
20  渡邊 彩選手(トヨタ車体クインシーズ)OH
21  長内美和子選手(日立リヴァーレ)OH
24  芥川愛加選手(JTマーヴェラス)MB



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・現在の順位
 
1位.トルコ
世界ランキング12位 9勝1敗 ポイント27

2位.イタリア
世界ランキング8位 8勝2敗 ポイント25

3位.中国
世界ランキング2位  8勝2敗 ポイント23

4位.ブラジル
世界ランキング4位 7勝3敗 ポイント22

5位.アメリカ
世界ランキング3位 7勝3敗 ポイント21

6位.ポーランド
世界ランキング26位 7勝3敗 ポイント20

7位.ベルギー
世界ランキング19位  6勝4敗 ポイント16

8位.日本
世界ランキング6位 5勝5敗 ポイント15

9位.セルビア
世界ランキング1位 5勝5敗 ポイント15

10位.ドミニカ共和国
世界ランキング10位 5勝5敗 ポイント13

11位.タイ
世界ランキング14位 4勝6敗 ポイント13

12位.ドイツ
世界ランキング15位 4勝6敗 ポイント11

13位.オランダ
世界ランキング7位 2勝8敗 ポイント8

14位.ロシア
世界ランキング5位 2勝8敗 ポイント7
 
15位.韓国
世界ランキング9位 1勝9敗 ポイント3

16位.ブルガリア
世界ランキング16位 10敗 ポイント1


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トルコの勢い衰えず、首位をひた走る。
追うイタリア、スルスルと中国、ブラジル。アメリカとポーランドが後退。躍進のベルギー。
日本は丁度中団。


ここまでの日本の闘いぶりを振り返ると…。

第三次ラウンドまでで気になるのは石井選手の出場機会が群を抜いて多い。
とにかく独り立ちさせようという中田監督の親心。
同じく、昨年の世界選手権では控えだったキャプテン岩坂名奈選手、その世界選手権では登録がなかった佐藤美弥選手。

そして復調著しい鍋谷友理枝選手と前半活躍した長内美和子選手。

ここまでは佐藤美弥選手と関選手の両セッターの活躍が光るが、現時点では佐藤美弥選手が一枚上。
セッターは恐らく佐藤美弥選手と田代、冨永選手で後半戦を回すことになるだろう。


日本ラウンド以降は誰かと入れ替えとなりそうだが、内瀬戸選手はそろそろ出番。一旦長内選手、或いは調整中という古賀選手がお休みとなる可能性も。

石井選手はほぼでずっぱりだが、このまま使いづめとなるとコンディション調整が気になるので休ませてもいい頃合いだが…。

ミドルブロッカーは島村選手と渡邊選手の入れ替えが予想される。もしかしたら芥川選手と入澤選手の入れ替えも。

恐らく井上選手が合流するので、小幡、山岸選手のいずれかと交代。

恐らく今村、中川選手はここでアウト。
中川選手はこれからU-20に回る可能性が大。

入澤選手や吉野選手が使われるかどうか?
抜擢があっても日本ラウンド以降。




・ネーションズリーグ ラウンドスケジュール

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・プール13
イタリアラウンド

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イタリア、韓国、ブルガリア、ロシア

ロシアの主力投入がなしなら、イタリアの独壇場となりそうなラウンド。キム・ヨンギョン選手が合流した韓国が鍵を握りそう。
 

0:00〜

16位.ブルガリア
世界ランキング16位 10敗 ポイント1
0-3
(20-25 23-25 13-25)
○14位.ロシア
世界ランキング5位 2勝8敗 ポイント7
 
今季初参戦のブルガリアだがいささか敷居が高かったか、ロシアに敗れ連敗街道脱出出来ず。

・ベストスコアラー
タチアナ・ユリンスカヤ選手(ロシア)

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16得点



3:00〜

2位.イタリア
世界ランキング8位 8勝2敗 ポイント25
vs
15位.韓国
世界ランキング9位 1勝9敗 ポイント3





・プール14
ドイツラウンド
 
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ドイツ、ベルギー、オランダ、ドミニカ共和国

上位チームのいない穏やかなラウンド。ここではドミニカ共和国が一枚上だが、それもオランダが主力を投入するか次第。ベルギーとドミニカ共和国の対戦にて現在のベルギーの力量が計れる。


0:30〜

10位.ドミニカ共和国
世界ランキング10位 5勝5敗 ポイント13
0-3 
(18-25 21-25 19-25)
○13位.オランダ
世界ランキング7位 2勝8敗 ポイント8

ガチメンバーを揃えてきたオランダ。ドミニカ共和国を圧倒しストレート勝ちを収める。


・ベストスコアラー
アンネ・バイス選手(オランダ)

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15得点



3:30〜

○12位.ドイツ
世界ランキング15位 4勝6敗 ポイント11
3-1
(25-21 25-23 24-26 25-16)
7位.ベルギー
世界ランキング19位  6勝4敗 ポイント16

・ベストスコアラー
ハンナ・オースマン選手(ドイツ)

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24得点




・プール15
日本ラウンド

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日本、セルビア、タイ、ブラジル

かなりメンバー入れ替えがありそうな日本ラウンド。セルビアがエース温存なら楽だが、常にフルメンバーのタイ、上位を伺うブラジル。と骨っぽいメンバーが揃った。

このメンバーでどの程度の手応えがあるか、現時点での全日本の力量が計れるラウンド。


15:40〜

○4位.ブラジル
世界ランキング4位 7勝3敗 ポイント22
3-0
(25-19 25-17 25-21)
11位.タイ
世界ランキング14位 4勝6敗 ポイント13

・ベストスコアラー
マリカ・クントーン選手(タイ)

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13得点



19:10〜

○8位.日本
世界ランキング6位 5勝5敗 ポイント15
3-1
(19-25 25-14 25-23 25-14)
9位.セルビア
世界ランキング1位 5勝5敗 ポイント15


・全日本女子バレーボールチームのスターティングメンバー

・レフト:古賀紗理那選手、石井優希選手
・オポジット:新鍋理沙選手
・センター:岩坂名奈選手、芥川愛加選手
・セッター:佐藤美弥選手
・リベロ:小幡真子選手    

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第三セット5-3から。
古賀選手のレフトからのブロックアウト。
セルビアのクイック、新鍋選手のライトからのクロスがアウト。ライトから新鍋選手のフェイント、鍋谷選手のパイプで8-5とリード。
新鍋選手のネットインサービスエース、サーブで崩して芥川選手のブロック、新鍋選手のサーブアウト、芥川選手のブロード、セルビアポイント、鍋谷選手のレフトからのフェイント、セルビアのブロック、レフトからのブロックアウトでセルビアブレイクで9-12。セルビアサーブアウト、セルビアのパイプ、岩坂選手のクイックをブロックしセルビアブレイクで11-13、古賀選手のパイプ、セルビアのライトからのアタックアウト、鍋谷選手のパイプで16-11とリード。
セルビアブロード、新鍋選手のライトからのブロックアウト、セルビアのレフトからのアタック、レフトからのアタックアウト、古賀選手のレフトからのアタックをブロック、セルビアのレフトからのクロス、ブロックでセルビアブレイクし16-18と迫り、日本タイムアウト。セルビアのサーブアウト、古賀選手のサーブアウト、セルビアのサーブアウト、セルビアのレフトからのクロス、鍋谷選手のレフトからのブロックアウト、佐藤選手のサーブアウト、セルビアのライトからのブロックでブレイクし20-21とジリジリ追い上げる。ライトから鍋谷選手のストレート、セルビアレフトからのブロックアウト、新鍋選手のライトからのアタックアウトで22-22の同点に追い付かれ、日本二回目のタイムアウト。
新鍋選手のライトからのブロック吸い込み。ここで黒後選手をリリーフサーバー、セルビアのレフトからのアタック判定を巡りセルビアチャレンジ失敗で日本24-22でセットポイント。ここでセルビアタイムアウト。黒後選手のサーブアウト、最後はセルビアのタッチネットで25-23で取り、王手を掛ける。

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第四セット、黒後選手を起用、セルビアサーブアウト、黒後選手のレフトからのブロックアウト、新鍋選手のライトからのクロスで3-0。セルビアのレフトからのクロス、セルビアのパイプ、黒後選手のレフトからのブロックアウト、セルビアのブロード、芥川選手のクイック、セルビアのレフトからのアタックアウト、新鍋選手のサービスエース、黒後選手のパイプで8-3とし日本リード。
芥川選手のブロックで9-3としセルビアタイムアウト。黒後選手のレフトからのブロックアウト、セルビアのアタックアウト、セルビアのクイック、ブロックアウトでブレイク、芥川選手のブロード、セルビアのタッチネット、セルビアのトスミス、鍋谷選手のレフトからのストレートで日本4連続得点、セルビアはレフトからのフェイントで切るも、黒後選手のパイプで日本16-6と大きくリード。
セルビアライトからのクロス、フェイントでブレイクし8-16。セルビアサーブアウト、セルビアのクイック、サーブアウト。セルビアクイック、黒後選手のレフトからのクロス、ここで石井選手を投入。芥川選手のブロックを巡りセルビアチャレンジ失敗で日本20-10の大量リード。石井選手のパイプがブロック、セルビアサーブアウト、レフトからのブロックアウト、黒後選手のレフトからのブロックアウト、ここで宮下、長内選手を二枚換えで投入。セルビアミス、レフトからのブロックアウト、鍋谷選手のレフトからのアタックがブロックでセルビアブレイク、鍋谷選手のレフト、ライトからのからのブロックアウトで決め、25-14で取り日本が3-1で勝ちました。



・ベストスコアラー
サラ・ロゾ選手(セルビア)

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17得点

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勝つには勝ちましたが、今のセルビアの力からすれば、ここはあっさりと行きたかったですが、第一セットを先制されるなど出だし悪く、第三セットもジリジリ追い上げられるなど危うい場面もありました。
日本は鍋谷選手が16得点、古賀選手が14得点、新鍋選手が13得点、途中出場の黒後選手が8得点とサイド陣がまんべんなく得点。芥川選手が9得点、岩坂選手が4得点とミドルがやや少なめ。
アタックは53:47。
被ブロックは5:11と許容範囲ながら、セルビア戦のみならず他国のクイックによる得点が昨年も含めてこずっています。
コミットブロックないし、ディグによるトランジットの向上で対処したいところ。

次は因縁の巧者タイです。
ここを勝ってはずみをつけたいところ。
頑張れ、ニッポン!


 

・プール16
中国ラウンド

中国、アメリカ、ポーランド、トルコ

決勝ラウンドも含め三戦連続でホームと羽振りのよい中国。アメリカ、ポーランド、トルコと大激戦区。

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17:00〜

6位.ポーランド
世界ランキング26位 7勝3敗 ポイント20
1-3
(25-21 23-25 16-25 11-25)
○5位.アメリカ
世界ランキング3位 7勝3敗 ポイント21

相手がガチメンバーが多くなり敷居が高くなってきたポーランド。アメリカにも敗れ4敗目。


・ベストスコアラー


21:00〜

○3位.中国
世界ランキング2位  8勝2敗 ポイント23
3-0
(26-24 25-19 25-21)
1位.トルコ
世界ランキング12位 9勝1敗 ポイント27


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日本は現在7位で当落線上。
この日本ラウンドのあと、韓国、ポーランド、ドミニカ共和国とあたる。

この3チームには昨年のネーションズリーグ、アジア競技大会で苦戦、もしくは苦杯をなめさせられているチーム。
ポーランドにはモントルーで敗れているので再戦となるが、現体制になってから一度も勝っていないのでリベンジを果たしたいところ。

中国やアメリカ、イタリアといったトップクラスとの対戦が終わっているので、これからの成り行き次第では決勝ラウンド進出の可能性もある。

今日のセルビア戦を通過点とし、タイ戦に臨みたい。

頑張れ、ニッポン!