ワールドカップから導入される新球対応に余念のない全日本シニアチーム。
 
何しろBチームのアジア選手権優勝で存在そのものが霞んでしまっている。

昨年、このチームは結果以外何も求められていないと書いたが、まさにその通りになっている。

何しろ、ネーションズリーグ以来、大きな大会への出場がなく、話題性に乏しい。


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・2017年からの主力メンバー

古賀紗理那選手、石井優希選手、岩坂名奈選手、新鍋理沙選手、荒木絵里香選手、奥村麻依選手、佐藤美弥選手、鍋谷友理枝選手、井上琴絵選手、小幡真子選手、宮下遥選手


・2018年以降加わったメンバー

黒後愛選手、田代佳奈美選手芥川愛加選手、渡邊彩選手、長内美和子選手、関菜々巳選手、今村優香選手、中川美柚選手、山岸あかね選手


・怪我などにより離脱した選手

長岡望悠選手、石井里沙選手(引退)、松本亜弥華選手、島村春世選手、内瀬戸真実選手、冨永こよみ選手、堀川真理選手、高橋沙織選手、野本梨佳選手

※登録のみの選手は除く     


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こうしてみると、結構入れ替わりはある。
……ように見えるのだが、故障が多い長岡選手や、2018年は出場がなく実質一年ぶりの復帰となる宮下遥選手はともかく、あまり動いているように見えない。

上記二段の選手が今現在の主力と言えるが、黒後愛選手ですら初年度は登録のみ。
U-20世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した翌年からである。

どうも人事にスピード感がなく、抜擢が少ない。

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ワールドカップに伴い、全日本Bチームから抜擢されたのは長内美和子選手と石川真佑選手。

厳密に言えば、両選手は元々今季初の全日本シニアに選抜されており、長内選手は既にモントルーバレーマスターズで全日本デビューを果たし、ネーションズリーグにも参戦している。

注目はU-20世界選手権、アジア選手権を連覇し、二大会連続MVPに輝いたゴールデンルーキー・石川真佑選手である。

期待以上の活躍を見せ、実力で門戸をこじ開けてきた筋金入りである。ジュニアとアジア選手権で連続MVPなど、日本バレー界でも前代未聞の快挙である。

もはや放っておくほうがおかしい逸材である。


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実質、下記のメンバーから14名がワールドカップに駒を進めることとなる。

古賀紗理那選手 
岩坂名奈選手
新鍋理沙選手
荒木絵里香選手
宮下遥選手
石井優希選手
鍋谷友理枝選手
佐藤美弥選手
奥村麻依選手
小幡真子選手
井上琴絵選手
黒後愛選手
田代佳奈美選手
山岸あかね選手
渡邊彩選手
長内美和子選手
芥川愛加選手
石川真佑選手

計18名

 
問題は何を判断基準とするかだ。

ワールドカップからは新球が導入される。
シニアチームがアジア選手権をパスしたのはこの新球対策に専念という側面がある。

変化が少なく、ジャンプフローターが主体の全日本チームにとって不利だからだ。また、それに伴うサーブレシーブ練習が必要不可欠とされる。


それらを踏まえると…。


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まず、14名の起用基準だが。

今回のワールドカップでは或いはセッター3名ということもあり得るかと思った。

本筋から言えば、佐藤選手と田代選手がメイン。
宮下選手の出番の可能性は少ない、そう思った。

ただ、サーブ、ディグ、ブロックの三部門に関しては田代、佐藤選手を凌駕している。

もし、昨年同様セッターをひとり固定するなら二枚換えとサブは宮下選手でも良いような気がする。

まだ実質スタメンはネーションズリーグでの韓国戦のみ。ストレートでの完敗だが、あれだけではまだなんとも…。ただ、相変わらずコートがバタバタしているので、どこまで軌道修正出来ているか?

佐藤選手はネーションズリーグの主力として頑張った。彼女の持ち味は速くて正確なトス回し。高速コンビである。

同じチームの長内選手にも慣れている。ただ、ネーションズリーグでは持ち味のコンビが少なく、ややレフト頼みとなっていたので、そこがどう改善されているか?

今のところ、ネーションズリーグの活躍は及第点。

田代佳奈美選手は昨年の世界選手権のレギュラー。今年はオランダ、チャイニーズタイペイとの親善試合のみ。やはりこれだけではわからないが、やはり田代選手を軸に据えたいところ。

セッター2名が妥当だが…。


サイドアタッカーは本来、多いほうがいい。
それもサーブレシーブをこなせる選手が多いほうがいい。

例えば
古賀紗理那選手 
新鍋理沙選手
石井優希選手
鍋谷友理枝選手
黒後愛選手
長内美和子選手
石川真佑選手

アタッカーは古賀、石井、黒後選手の三名が中心。この三名でサーブレシーブが固まると他の選手が必要なくなる。
ただ、プレイの安定感、サーブレシーブにかけては日本随一の新鍋選手は欠かせない。
あとは、スピードと機動力、そして展開を変える切り札的な選手が欲しい。

現時点では鍋谷選手が適任だが、チャイニーズタイペイとの親善試合では参加していなかった。
目の手術の関係だとか、という。
鍋谷選手が外れた場合、ライトもレフトもこなせて、リリーフサーバーも出来る選手が欲しい。

そうなると、ジャンプサーブが有利とされるため、故障中の長岡選手をのぞき、現在のメンバーで唯一の使い手である長内美和子選手を使いたい。

アジア選手権でも彼女のサーブは突破口を切り開くのに有効だったからだ。

石川真佑選手の決定力、特にブロックアウトを取る技術は既に実証済み。すぐにでも使いたい選手だ。

もし、鍋谷選手が間に合わない場合、サイドアタッカーは6名で決まりだが、そうなると他とのバランスは…。


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・編成案

・A案:セッター3 サイド6 ミドル3 リベロ2
・B案:セッター2 サイド6 ミドル4 リベロ2

正直一番削るべきはミドルである。 
昨年の世界選手権では荒木、奥村選手の二枚固定で岩坂、島村選手の出番は殆どなかった。

現在の候補は荒木、奥村、岩坂、芥川、渡邊選手の5名だが、ベンチウォーマーを増やすぐらいならその分をサイドアタッカーやセッターに充てたい。

どのみち、東京オリンピックでのミドルブロッカーは3名が予想される。ここは考えどころ。

昨年同様荒木、奥村選手が固定なら残る椅子は1ないし2。

岩坂選手はキャプテンだが選手としてのパフォーマンスは物足りない。持ち味はブロックで攻撃力に難ありとされてきた。この2年、ブロードを強化してきたことは良く存じているが、それでも得点力では他の選手に見劣りする。
そろそろ個人としても結果を出さないと難しい。

芥川選手はスピードもあり、トータルバランスに優れている。元々能力的に奥村選手と遜色なく足りないのは全日本での実績だけ。

渡邊選手の持ち味はガッツとスピード。ただ、相手の大きさが高くなると難点がある。

また、ミドルを4名起用の場合は出来ればリリーフサーバー、願わくばライト側の攻撃が得意な選手を使いたい。出場枠は出来るだけ有効に使いたい。

以上を踏まえると、ワールドカップに限って言えば、ミドルブロッカーは4名の場合、荒木、奥村、岩坂、芥川選手。3名の場合、キャプテンということで岩坂選手が3人目となりそうだが、そこは中田監督の決断次第。


最後はリベロ。

現在、木幡、山岸、井上選手の三名で争っているが…。

木幡選手は充実一途。
元々サーブレシーブには定評があるが、ディグの上達も顕著。世界選手権ではベストレシーバーとして活躍。声だし、キャプテンシーも含め世界一のリベロへの道を突き進む。

山岸選手の専門はサーブレシーブ。ディグはやや不得手。ディグといえは身体能力の高い井上選手。ディグなら一番だろう。  

昨年の実績からすれば木幡、井上選手だが…。


以上を踏まえると…。


・A案:セッター3 サイド6 ミドル3 リベロ2

サイド:古賀、新鍋、石井、黒後、長内、石川選手
ミドル:荒木、奥村、岩坂選手
セッター:佐藤、田代、宮下選手
リベロ:木幡、井上選手



・B案:セッター2 サイド6 ミドル4 リベロ2

サイド:古賀、新鍋、石井、黒後、長内、石川選手
ミドル:荒木、奥村、岩坂、芥川選手
セッター:佐藤、田代選手
リベロ:木幡、井上選手


上記はあくまで鍋谷選手が間に合わない前提のメンバーだが、鍋谷選手が間に合うとサイドがひとり外れることとなる。

B案が一番無難だが、あとは戦術的な部分と有効活用。


ミドルを多くするか、サイドを増やすかは、リリーフサーバー、汎用性を踏まえ、オフェンス、ディフェンス面でどう活用するかだ。

もし、鍋谷選手が不在なら、彼女に変わるリリーフサーバーを用意しなければならない。

宮下、長内、そして岩坂選手。
岩坂選手は隠れたサーブの名手。
ブロック面でもワンポイントブロックという起用方法もあるだろう。

宮下選手は後衛のレシーブとしてもブロック要員でも使える。

そして、古賀、石井、黒後選手でもブロックで掴まる場合、新鍋、佐藤、長内、石川選手あたりを総取っ替えして、サーブレシーブを強化しスピードで撹乱してブロックアウトを取る。

鍋谷選手がいるなら、本来この役目は鍋谷選手。

このあたりは状況と使い方次第。



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また、東京オリンピックは12名だ。
更に狭き門となる。今のうちから慣れる必要がある。

さらにここに長岡選手が復帰すると更に厳しくなる。今年結果を出すことが肝要であるのは言うまでもない。


もう、ワールドカップのメンバーは決まっているのかもしれないが…。