男子の躍進が目覚ましい。
明日から試合再開。
次はオーストラリアを迎え撃つ。
前半戦を終え3勝2敗
苦戦の女子とは対照的。
また、東京オリンピック開催によるバレー界の余波も大きい。
元々ワールドカップはオリンピックの出場圏が懸かっていた。
だから、各国目の色を変えていた。
ところが、今回はオリンピックの出場権が懸からないため、ワールドカップは国際四大大会のひとつでしかない。
そのため、ワールドカップを捨てる国も出てきた。
男子ではオリンピックの出場権を持つイタリア。
女子では同じくオリンピックの出場権を持つセルビア。
こんなことは前代未聞だ。
世界ランキングポイントよりも、若手の育成を主眼に置く。
一大会、一大会の結果に目くじらを立てる日本とは違う。
オリンピックは世界的に別物なのだ。
本来、東京オリンピックに無条件で出場出来る日本が、若手の育成をしないといけない。
特に女子。
東京オリンピックまでは四大大会全て無条件。
それも全て日本開催のお仕立て券つき。
この恵まれすぎる環境がよくないのか、今年の全日本女子は崖っぷちにまで追い詰められた。
何しろ、ワールドカップで試すという中田監督の青写真は木っ端微塵に打ち砕かれ、一時は進退問題も覚悟しなければならなかった。
追う男子、追われる女子
男子は石川、西田選手のダブルエースが確立されている。
女子の場合、未だにエースが誰なのかハッキリせず、数字上では石井優希選手なのだが、結果が今一つのため、エースか、と言われると?がつく。
また、下からの突き上げが厳しく、アンダーカテゴリーが華々しく活躍し、ジュニアに至っては世界一。
そのメンバーが中心の全日本Bチームはシニアでも勝てない韓国を破りアジア選手権で優勝してしまったのだから、面目次第もない。
ハッキリ言って、育成の失敗は認めざるを得ない。
幾らジュニアが世界一とは言っても、抜擢は石川真佑選手ひとり。
アジア選手権からは引き続き長内美和子選手ひとり。
挙げ句に結果が出ないワールドカップにて、中田監督は「リーダーがいない」発言。
来年の編成はかなり厳しいものとなるだろう。
元々、今年は古賀、石井、黒後選手の三枚エース構想だった。
ところが黒後選手が怪我のため、古賀、石井選手が引っ張ることとなったのだが、古賀選手がもうひとつ。
そのため、実際に奮闘したのは鍋谷、石川、長内選手と新鍋選手だった。
…だからと言って、来年から鍋谷選手がエースかというと、そんな単純な話ではない。
仮に古賀、石井、黒後選手の三枚が揃い、長岡選手が間に合っても、それで万全かというと?がつく。
ここに鍋谷、新鍋、石川選手だったとしてもこれでサイドアタッカーは7枚。
長内選手が加わって8枚。
オリンピックで想定されるアタッカーは6名。
サイド6 ミドル3 セッター2 リベロ1。
これがオーソドックス。
上記8名のうち二枚が削られる。
勿論、今年のメンバーが来年も選ばれる保証はない。
何しろ結果が出ているならともかく出ていないのだ。固める以前のお話。全員シャッフルでもやむ無し。
果たして、そこまでする勇気があるかどうか?
仮に人選が大幅に入れ替わっても、それでイコール勝てる訳ではない。
勝ち負けを考えると、データにない選手をなるべく使いたい。
出来れば、石川選手を次期エース候補として育てたい。実戦に強いタイプの選手を入れないと勝てない。
今年の全日本の苦戦の理由として相手に研究され、手の内がバレている。
前述のセッターにしても今年田代選手を使わなかったことが吉と出るか、凶と出るか。
どちらにしても、今年の結果からすればメダル獲得は相当な蕀の道。
サイドアタッカーの人選以上に新しい手立てが必要となる。これまでの方向性+違うテンポ、違う攻め方。
正直、選手云々の前に違う視点、違う頭脳が必要だと思うのだが…。(続く)