新鍋理沙選手の突然の引退は衝撃を与えた。
全日本からすれば、即ち、攻守の要を失うとともに、ライトのレギュラーが空席になることを意味する。

これは大きな問題だ。

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来年の東京オリンピックを目前にして、ひとつリセットされたことを意味する。

あとを受ける選手の責任は重大だが、逆にひとつのポジションが開いたことは他の選手にとってもチャンスである。

ただ、そう簡単な問題ではない。
新鍋選手は日本一のサーブレシーブの名手である。
そう簡単に代わりがいる訳ではない。

顧みよ。
第二期眞鍋ジャパンでは新鍋選手が抜けた後、サーブレシーブがネックとなり、それはリオデジャネイロオリンピックにまで付きまとった。

ただ、現実的に新鍋選手が引退してしまった以上、後継を育てるのは急務である。


課題がふたつ。
新鍋選手に代わるサーブレシーブの名手を抜擢、育てる。

次にライトのレギュラーを再構築する。

全日本の合宿が再開されるのでこちらは急務である。また、人選のシャッフルも当然行われるし、場合によっては緊急招集を行うべきと考える。


・全日本メンバーのサーブレシーブ成功率
(V-league 2019/20シーズンによる)

小幡真子選手*      66.1%(4位)
井上琴絵選手*      66.1%(4位)
山岸あかね選手*  66.0%(6位)
金田修佳選手        65.4%(7位)
石井優希選手        64.4%(9位)
林琴奈選手            61.4%(12位)
水杉玲奈選手*      61.0%(14位)        
内瀬戸真実選手    60.2%(15位)
━・━・━ 以下、60%アンダー ━・━・━
石川真佑選手        58.4%(20位)
鍋谷友理枝選手    57.8%(22位)
長内美和子選手    57.6%(23位)
吉野優理選手        56.1%(26位)
工藤嶺選手            55.9%(27位)
古賀紗理那選手    55.0%(28位)
井上愛里沙選手    54.6%(30位)
曽我啓菜選手        46.5%(36位)

黒後愛選手*2              61.1%(19位)3レグのみ

*はリベロ選手。 *2は規定出場外。
赤字は2020年全日本メンバー以外の選手。


       
昨年のサーブレシーブ成功率のベスト15の中で、トップだった新鍋理沙選手を除く上位選手のうち、実に10人がリベロである。 

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となると、サイドアタッカーは新鍋選手を除くとランクインしているのは僅か4名。石井優希選手(久光製薬スプリングス)はさすがだが、最上位は金田修佳選手(岡山シーガルズ)。残るランクインは林琴奈選手(JTマーヴェラス)、内瀬戸真実選手(埼玉上尾メディックス)の3名。

リベロ選手はともかく、攻守の要である新鍋選手がいなくなった今、後継パスヒッターの育成は急務。

何しろ、新鍋選手がいなくなると、全日本のパスヒッターのサーブレシーブが心持てない。


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昨年のV-leagueで日本人得点ランキング1位の金田選手は再考の余地がある。


また、石井選手に継ぐ林選手はJTマーヴェラスを優勝に導いた一員。前年ライトのレギュラーで経験者。内瀬戸真実選手は昨年こそ全日本の出番がなかったものの守備力には定評がある。

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次点に位置するのは石川真佑選手。
昨年の新人王でまだまだ伸びるだろう。元々ライトで起用されていたこともあり、石川選手がライトに収まるとバランス的にも丁度良い。

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ライトと言えば黒後愛選手。昨年は怪我で出遅れていたが、復帰後はライト。来季東レが黒後、石川選手をどう扱うか? クラン選手をライトにするのか、こちらも気になるところ。


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昨年はダブルブロードも試していた鍋谷友理枝選手。スピードがあるので中田監督の求める機動力という点ではうってつけ。


ここまでは全員パスヒッター。



中田監督が指名していたスーパーエース型オポジット。

長岡望悠選手と渡邊真恵選手。
ともにサウスポーでサーブレシーブ免除。
長岡選手は本格的サウスポーエース。
渡邊選手はミドルとのコンビを絡めての高速コンビ。

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タイプは違うが故にともに魅力ある。

ただし、サーブレシーブ免除になるため、その分レフトにパスヒッターの配置が不可欠となる。

まず、来季のV-leagueにてサーブレシーブ成功率で上位を占めるパスヒッターの台頭が求められる。
それも、攻守に亘る活躍が必要不可欠。


そして、守備力と機動力を併せ持つライトの起用。

今のV-leagueはライト側の選手がブロードをこなせる機動力のある選手が主体になっているにも関わらず、全日本には一人もいない。


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今季全日本初選出の曽我啓菜選手(NECレッドロケッツ)、窪田美侑選手(日立リヴァーレ)、山内美咲選手(NECレッドロケッツ)、移籍先が気になるマルチプレイヤー・荒谷栞選手らがそれにあたる。

また、ライトもこなせるミドルブロッカー、それも速いブロードを打てる大型ミドルが欲しい。

かつての大友愛選手や山口舞選手のようなバレーボールに幅を広げる存在。

その意味でも、昨年は世界ジュニア選手権やアジア選手権でも活躍した久光製薬スプリングスの平山詩嫣選手が注目される。

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新鍋選手の抜けた穴がどう埋まるか?
オポジットの使い方が東京オリンピックでの最重要項目のひとつとなりそうだ。