これより一年間。
変える、というよりは新鍋選手の抜けた穴を巡る争いが熾烈となる。

これには幾つか、考え方がある。  

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ちなみに今年の3月29日に行ったアンケートによる東京オリンピック候補は以下の通り。


・セッター

宮下遥選手
関菜々巳選手 


・ミドルブロッカー

芥川愛加選手
荒木絵里香選手
山田二千華選手


・サイドアタッカー

石川真佑選手
黒後愛選手
古賀紗理那選手
林琴奈選手
長内美和子選手

(以下の選手から1名)
鍋谷友理枝選手
新鍋理沙選手
石井優希選手


・リベロ
(以下の選手から1名ないし2名)

井上琴絵選手
小幡真子選手

勿論、こちらはあくまでアンケート結果であり、期待値込みなのでこのままにはならない。



ただ、現時点で考えると東京オリンピックの12名候補は以下の通り。


・セッター

佐藤美弥選手
田代佳奈美選手
宮下遥選手
関菜々巳選手


・ミドルブロッカー

芥川愛加選手
荒木絵里香選手
奥村麻依選手


・サイドアタッカー

石川真佑選手
黒後愛選手
古賀紗理那選手
長内美和子選手
鍋谷友理枝選手
石井優希選手
長岡望悠選手


・リベロ

井上琴絵選手
小幡真子選手
山岸あかね選手




セッターはどのみち2名が妥当な線だが、リオデジャネイロオリンピックの時のように、アメリカ代表はセッター3名という例もある。

その場合、攻撃要員が減るのでひとりはリベロを兼ねるぐらいでないと用兵的に難しいので現実的には難しい。

また、新鍋選手の引退でサーブレシーブへの不安が解消出来るか疑問ではある。
そこでリベロ2名案が浮上する。  


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GalleryPic (1)


以下はあくまで現時点での暫定例である。


・暫定A案(リベロ1枚)
 
・セッター

佐藤美弥選手
田代佳奈美選手
宮下遥選手
うち2名


・ミドルブロッカー

芥川愛加選手
荒木絵里香選手
奥村麻依選手


・サイドアタッカー

石川真佑選手
黒後愛選手
古賀紗理那選手
石井優希選手
長岡望悠選手
鍋谷友理枝選手


・リベロ
井上琴絵選手
小幡真子選手 
うち1名

セッターは別項で述べた通り、帯に短し襷に長しなので取り敢えず3名の中から2名として、リベロを1枚の案である。長岡選手が間に合えば一枚スパイカーが減る。問題はこれらの選手でサーブレシーブが回せるか?




・暫定B案(リベロ2枚)
 
・セッター

佐藤美弥選手
田代佳奈美選手
宮下遥選手
うち2名


・ミドルブロッカー

芥川愛加選手
荒木絵里香選手
奥村麻依選手


・サイドアタッカー

石川真佑選手
黒後愛選手
古賀紗理那選手
石井優希選手
長岡望悠選手


・リベロ(レシーバー)
井上琴絵選手
小幡真子選手 

リベロを二枚にしてサイドアタッカーを削る案である。仮に井上選手をレシーバー兼リリーフサーバーとして使うとスパイカーが一枚削られる。


以下はあくまで個人的見解だが…。

セッターについて。

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来季のリーグでの結果次第だが、佐藤選手の場合、まずリーグで結果を出してから。
所属チームの日立リヴァーレの結果が芳しくない。また、昨年は全日本の中心として頑張ったが同じく結果が伴っていない。まず、リーグでの実績が先。
勝てないチームのセッターでは推しずらい。

田代選手は昨年、殆ど全日本で試合に出ていない。また、昨年のリーグで優勝ないしそれに準ずる結果なら申し分なかったが、途中までは良かったものの結果は4位。こちらもまずは実績の積み直し。

宮下選手は昨年リーグ準優勝。今年もリーグ上位なら機は熟した感はある。ただ、中田ジャパンでは殆どスタメン起用がなく、現状ではセカンドセッター止まりになりそうな感じだが…。


関選手、松井選手、籾井選手はまず、リーグの結果次第。

関選手は戦力充実の東レを優勝へと導けるならチャンスあり。松井選手は田代選手と同チームなので、まずレギュラー争いに勝たなくてはならない。籾井選手はリーグ連覇なら実績ナンバーワンで無視できない。長身サウスポーも魅力。



ミドルについて。  

GalleryPic (30)

昨年のリーグでは荒木絵里香選手の充実ぶりが群を抜いている。次いで芥川選手。両名は来季も同様の活躍なら当確。デンソーが序盤強すぎてしまい、かえって目立たなくなった奥村選手。下の突き上げもあり奮起のしどころ。山田選手は次世代候補筆頭。大きいがブロードも打てるので活躍次第。入澤選手は高さとサーブには定評あるが、反面サーブミスやディフェンス面に難あり。スピードアップと守備力の向上が鍵。及川選手はまだ全日本の出場経験がないので何とも言えないが、今年も優勝争いなら割って入れるか。活躍次第では平山選手もチャンスあり。
 


OH・OPについて。

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古賀選手は伸び悩んでいる。膝の故障を抱えながらもでずっぱりは評価出来るが、まずリーグで突出した活躍をしたいところ。

石井選手は充実一途で安定感が出てきた。新鍋選手がいなくなったあと、パスヒッターの一番手となるが、あとは試合を通じてコンスタントに活躍出来るか? サーブレシーブも含めて責任が重くなる。

黒後選手はまだ、全日本でフルに活躍したことがない。サーブレシーブは上達しているので、まずはリーグでの活躍で太鼓判まで持っていきたい。エースとして突き抜ける可能性あり。

石川選手は二年目。アタッカーとしてのポテンシャルは申し分なし。あとはサーブレシーブの向上が必須。やはりリーグで結果を残すことが肝要。

長岡選手はまず、コンディションと相談の上リーグに間に合わせることと、実戦に慣れること。長岡選手が間に合わなかった場合、ライトの人選が大きく変わる。

全日本の常連では唯一のスピードタイプである鍋谷選手は捨てがたい。リリーフサーバーでもあり、ライトもこなせる汎用性の高い選手。リーグでのライトコンバートも可能性あり。コンディションと結果次第。

全日本唯一のジャンプサーブの使い手、長内選手。
アタックセンスは非凡。パスヒッターなのでサーブとサーブレシーブが向上すると決め手となる。

レフトとライトを一年ずつ経験した林選手。サーブレシーブも良く、今年も優勝争いなら有力候補。案外かくし球的存在になるかもしれない。

全日本には選ばれていないが金田修佳選手は捨てがたい。昨年の日本人得点1位とサーブレシーブが劇的に良化。これでリーグにて優勝争いに加わるなら使わない手はない。再考の余地あり。また、ライトに空きが出来たことで急浮上したのがサウスポー渡邊真恵選手、窪田美侑選手、曽我啓菜選手など機動力と守備力兼備型。来季の活躍次第では抜擢も。



リベロについて。

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山岸選手も含め三つ巴の様相だが、正直、小幡選手と井上選手が甲乙つけがたい。
サーブレシーブで小幡選手、ディグで井上選手だが、双方とも上達著しく判断が難しい。
小幡選手は強力なキャプテンシーがあり、チーム力を上げる意味でもなくてはならない存在。ディグでは井上選手が一枚上。
ここに水杉選手が割って入るならリーグで相応の活躍が必要。

余談ではあるが、色々な意味で東レ勢は真価が問われる。



勿論、上記以外にも沢山の候補がいるが、リーグでの活躍次第で大きく変化する。特にサーブレシーブは大きな評価対象となるので、この結果次第では以後の東京オリンピックの人選にも影響が出よう。

パスヒッターにとっては勝負の2020/21シーズンとなろう。

仕切り直しの東京オリンピック。
生き残るのは誰か?

注目のV-leagueである。