ようやく、日本のバレー界が動き始めてきた。

2020年東京五輪まで、11日で1200日となった。昨年10月に就任が決まったバレーボール女子日本代表の中田久美監督(51)は5月中旬の始動に向けて準備を進めている。
これまで大きなアクションのなかった中田監督も、ようやく重い腰を上げた。

中田監督


先日、NHKのTV番組に出演した中田監督。メディア向けのリップサービスを始め、メディア向けのインタビューも開始した。

YAHOO掲載:バレー日本代表・中田監督 独自の女子選手指導法「戦う熱い集団じゃないと」

その中の主なキーワードとして

“今季は枠組み、土台をつくりたい”

“大型セッターにチャレンジしたい”

“世界で戦うには、常に自チームのスパイカー3枚を使えるトスと、ミドルを中心に速攻を中心としたテンポでトスを上げる技術が必要になる。そこは最低限”

“サーブレシーブがセッターに返らないと、ミドルが使えない。サーブレシーブを担うサイドの選手が必要”

“やる気、戦う熱い集団”

“女子はこの人のためにって思った時の力は半端ない。選手を常に見ていないといけない”

“強いバレー界であってほしい”

セッターについて身長のあるセッター。
まず、コンビ。その意味合いからセッターが重要。

フィジカル面、メンタル面の強さ。

このあたりはおおよそ予想していた範疇なのだが、具体的に踏み込んだ部分はまだらしい。
問題はこれからだ。

時期を同じくして、姫路ヴィクトリーナの会見が実施された。

 
中田監督のインタビュー




姫路ヴィクトリーナ、真鍋GMと竹下監督のインタビュー


THE PAGE 「姫路から世界へ」バレー眞鍋、竹下両氏がプロスポーツ宣言


一方、姫路ヴィクトリーナの会見では眞鍋GMより「姫路から世界へ」をスローガンとする活動が掲げられ、「日本初」の女子プロバレーボールチームとして、「グローリー」(本社:姫路市、尾上広和社長)がトップスポンサーに決まった。

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眞鍋GMの談話

「昨年の6月にチームが立ち上がり始動したばかりですから、今のところは夢は当然プレミアで優勝して、そして世界にということですが、中長期的にはまだ細かいことを話し合っていませんので、できれば今月中にホームページで発表できれば。
代表監督時代4年間一緒にやらしてもらいましたけど、ようやく竹下も私の気持ちがわかるのかなと。監督の辛さもようやくわかってると思います。ということで、特にプロチームですから結果が問われると思いますし、これは竹下監督しかできないかなと思います。2人でタッグを組んで成果が出るようにベストを尽くします」


竹下監督の談話
「本当に選手も引退して復帰した選手であったり、育っていかなければいけない選手など様々なので、一歩一歩力をつけてやっていきたい。選手から監督へと立場が変わっていろんなところで大変だなという感じでいます。そんな中でもGMに眞鍋さんがいるのは心強いですし、素人監督ですので、いろんなところでサポートしていただけたらなと思います」


姫路の練習拠点は、姫路市内の体育館や小・中学校の体育館を借りながらとのこと。竹下監督は報道陣の「地元のみなさんにひと言」という質問に「練習見学も普通にできますので、ぜひ体育館へ足を運んでいただき選手に激励いただければ。よろしくおねがいします」とこたえた。



面白いことに、中田監督、眞鍋GM、そして竹下監督も揃って「世界」を口にした。
勿論、闘うフィールドこそ異なれど、最終目標は「世界」。

ともあれ、今の中田監督に求められるのは「闘魂」、「戦う集団」を作ること。
女性監督ならではの、より踏み込んだ部分での闘争心を植え付けること。

ただ、課題は多い。

まだ全日本は絵に描いた餅。
先日のブロックマシンではないが、あそこまでやっても世界では勝てない。
速攻とAパスの供給は必要最低限の課題。
大型セッターの育成は言うなれば原点回帰。

それだけでは勝てないことは百も承知。
だからこその土台作り。

今年の全日本でその片鱗が伺えると思うが、まだスーパーリーグ問題の返答も得ていない。
5月までのバレー界は、どうやらコート外の話題に終始しそうな気がする。

全貌はまだ、もう少し先の話となりそうだ。