image


いよいよワールドグランプリも第三次ラウンドを迎える。

しかし、中田監督はここが必ずしも重要ではないという。

image


「大事な3戦になる。決勝ラウンドに行ってさらに強いチームと当たるのもためになると思うが、今後のことも踏まえた選手起用法を監督としては考えている。ただ勝負事なので結果にこだわって全力で戦いたい」

一見すると矛盾しているコメントだが、恐らくこれが中田流。
勝負で手を抜くことは許さない。が、将来を見据えて戦い方もテストしていく。

前任の眞鍋監督は男性。
試合によってテストはテストと割り切っている。

中田監督は女性。
例えテストでも手抜きは許さない。

勿論、両者とも本気でやっているのだが、女性は感情が混在する分、男性とは行動、言動が違う。

右脳と左脳の情報が混ざるから、不要な情報も増えるのだが、逆に言えばこの繊細さは女性ならでは。

具体的に細かな戦略はあるが、それは企業秘密。独特のピリピリムードがこれまでは功を奏している。

恐らく、人事を改めたのは「闘争心」という部分。そこが一番求められたのだろう。

ともにバレー職人だが、タイプが違うから、当然、バレーの質も違う。
また、女性ならではの細やかさが随所に出る。

だから面白い。

では「今後のことも踏まえた選手起用法」とは何か? ズバリ「高さ対策」、そして攪乱にあるとみた。


今日の第三次ラウンド初戦の相手は強敵中国。
言わずとしれたリオデジャネイロオリンピックの金メダルチーム。
この2年以上、中国には勝利がない。

image


果たして、新生全日本がどんな闘いを見せるか? 注目の中国戦。


中国
(世界ランキング1位)4勝2敗 勝ち点10
3-1
(25-19 25-20 33-35 25-21)
日本
(世界ランキング6位) 4勝2敗 勝ち点9


・全日本女子バレーボールチームのスターティングメンバー

・サイド:新鍋理沙選手、古賀紗理那選手
・オポジット:野本梨佳選手
・センター:島村春世選手、松本亜弥華選手
・セッター:佐藤美弥選手
・リベロ:井上琴絵選手

高みを目指して
頑張れ、ニッポン‼

image


image


第一セット、序盤僅かに中国2点リード。日本は野本選手のバックアタックや新鍋選手のサーブで崩して12-12の同点に追い付くも、ラリーに持ち込んで野本選手のアタックがブロックに捕まるなど中国が再び16-12とリード。
日本は鍋谷選手をピンチサーバーに起用。松本選手の速攻でラリーを制すると野本選手のレフトからのアタックで16-19。更に日本は冨永、石井里沙選手を二枚換えで起用するも、野本選手に連続トスが上がるもブロックで掴まり22-17。日本は石井里沙選手のセンターからの攻撃で19-24まで追い上げるも、最後は石井里沙選手のライトからのアタックがブロックに掴まり25-19で中国が先制する。

image


第二セット、セッターを冨永選手、内瀬戸選手を起用。日本は三点先行されてから松本選手の速攻、新鍋選手のアタック、島村選手のブロードで反撃するも8-3と中国に5点のリードを許す。日本は内瀬戸、新鍋選手のアタックで得点するもブレイクできず。中国はシュ・ティ選手のフェイントやサービスエースで12-6とリードを広げる。日本はセッターを佐藤美弥選手にスイッチし、中国のアタックアウトや松本選手の速攻、野本選手のアタックなどで追い上げるも16-11で中国が5点リード。日本は佐藤美弥選手のサーブで崩して松本選手のブロック、さらに内瀬戸選手のレフトからのアタックで20-18と詰めより、鍋谷選手を投入。中国は速攻でセットポイントを奪い、最後はブロックで仕留めて中国が25-20で第二セットも連取する。

image


あとがない日本、松本選手の速攻、野本選手のレフトからのアタック、島村選手のブロードで3-1とリード。中国はシュ・ティ選手のアタックで反撃するも日本は島村選手の速攻と中国のアタックアウトで6-3とリードを広げるとさらに島村選手のサービスエースで8-4で折り返す。更に松本選手のブロードと内瀬戸選手が押し込んで10-5。さらに新鍋選手のブロックアウトや野本選手のアタック、中国のミスなどで13-9。更に島村選手のブロックとブロードで16-11と日本5点リードで終盤へ。日本は松本、内瀬戸選手のアタックがともにアウトとなり18-15。日本は新鍋選手がブロックアウトをとり、鍋谷選手をピンチサーバー。日本はダフルコンタクトを取られ19-19の同点。中国のアタックアウトから新鍋選手のサービスエース、更に野本選手のアタックで三連続得点を奪い21-19。中国はシュ・ティ、リュウ・ギョウトン選手の連続アタックで22-22。日本は島村選手のブロードで勝ち越すも、中国はすぐさまシュ・ティ選手のアタックできりかえす。25-25のデュース。ここから一進一退のまま、遂に30点を超える。最後は新鍋選手が連続アタックを決め、33-31で第三セットを奪う。

image


第四セット、序盤は一進一退。日本は島村選手のブロードなどで得点をあげるも、アタックアウトのチャレンジ成功から中国が連続アタックで8-5とリードする。日本は野本選手のバックアタックとブロックで7-8に迫る。さらに新鍋、野本選手の連続アタックで10-11とするも、中国は速攻でサイドアウトをとり12-10。更に中国は手を緩めず、新鍋選手のアタックをブロックするなど16-11で終盤へ。日本は島村選手の速攻からピンチサーバー鍋谷選手のサービスエース、島村選手の速攻で15-18。さらに冨永、石井里沙選手を二枚換えで投入し、内瀬戸選手のアタックで16-19。さらに佐藤選手をコートに戻して、松本選手の連続アタックとサービスエースで21-23まで追い詰めるも最後は中国が踏ん張り25-21で中国が勝利。セットカウント3-1で中国が勝ちました。

image



・ベストスコアラー
シュ・ティ選手(中国)

image


31得点

中国のシュ・ティ選手は流石ながら、日本のベストスコアラーは島村春世選手。本日初スタメンの野本選手は19得点と申し分のない全日本デビュー。そして、第三セット奪取の立役者となった新鍋理沙選手は勝負強さを見せ14得点。そして最後の粘りを見せてくれた松本亜弥華選手も14得点と見せ場十分の試合を披露してくれました。

敗れたものの昨年までとは様子の違う日本に中国は戸惑っていたかもしれません。そして、大きな収穫はあったと思います。

あと二戦ですが、最後までベストを尽くして頑張って欲しいです。

頑張れ、ニッポン‼

※結果は随時更新いたします。