いよいよ決勝戦を迎えたワールドグランプリ。

FIVB主催の毎年開催の国際大会にして長期間の転戦を要する過酷な大会にしては、格式の低い大会でもある。


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ワールドグランプリとはどのような大会か? については→国際大会①:ワールドグランプリとは何か? を参照。

・過去10年の歴代王者

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2016年:ブラジル
2015年:アメリカ
2014年:ブラジル
2013年:ブラジル
2012年:アメリカ
2011年:アメリカ
2010年:アメリカ
2009年:ブラジル
2008年:ブラジル
2008年:ブラジル

過去10年、ブラジル6回、アメリカ4回で女王を分けあっている。

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■ グループ1(第三次ラウンド終了時点)

1位.セルビア 7勝2敗 勝ち点22
2位.アメリカ 6勝3敗 勝ち点19
3位.ブラジル 6勝3敗 勝ち点18
4位.オランダ 6勝3敗 勝ち点17
5位.イタリア 6勝3敗 勝ち点16
6位.日本 6勝3敗 勝ち点13
7位.中国 5勝4敗 勝ち点13(主催国により決勝ラウンド進出)
8位.ドミニカ共和国 4勝5敗 勝ち点11
9位.ロシア 3勝6敗 勝ち点13
10位.タイ 3勝6敗 勝ち点11
11位.トルコ 2勝7敗 勝ち点7
12位.ベルギー 9敗 勝ち点2

以上の結果となり、日本は形式上6位ながら優先順位上7番目となるため、決勝ラウンド進出はなくなりました。



■グループ2 最終順位

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優勝:ポーランド
準優勝:韓国
3位:ドイツ
4位:チェコ
5位:ブルガリア
6位:プエルトリコ
7位:コロンビア
8位:カナダ
9位:ペルー
10位:アルゼンチン
11位:クロアチア
12位:カザフスタン


■グループ3最終結果

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優勝:ハンガリー
2位:フランス
3位:ベネズエラ
4位:メキシコ
5位:カメルーン
6位:オーストラリア
7位:トリニダード・トバコ
8位:アルジェリア


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ヨーロッパ勢の多くは世界バレーの予選を経てからの参戦。

また、モントルーからの転戦組も多い。

中国、韓国はこのあとアジア選手権を経て
アメリカ、ブラジル、ロシアを加え
グラチャンに参加する。

グループ1の決勝ラウンドの終了を待ってアジア選手権が開幕する。



・本日の対戦カード
※各国の勝敗は第三次ラウンド初日終了までの結果に基づく。



・グループ1※各国の勝敗は第三次ラウンド終了までの結果に基づく。


・決勝ラウンド

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8月6日(日)

決勝戦
ブラジル
3-2
(26-24 17-25 25-22 22-25 15-8)
イタリア

BRA ITA


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第一セット、3-3からブラジルはボセッティ選手のサーブアウトでチャンスを掴み、ナタリア選手のアタックで8-4とブラジルリード。イタリアはエゴヌ選手にボールを集め、8-11と追いすがる。ブラジルはドルシラ・コスタ選手のアタックなどでリードを広げ、フォーリー選手のサーブアウトでブラジルが16-13で終盤へ。
イタリアはブラジルのアタックアウトやエゴヌ選手のアタックで19-18と逆転。
ブラジルはイタリアのサーブアウトやタンダラ選手のアタックで反撃し、先にセットポイントを迎えたイタリアをタンダラ選手のアタックで阻止し24-24のデュースに持ち込む。ブラジルはベアトリス選手のアタックでセットポイントを奪うと、最後はイタリアのブロックタッチのチャレンジ失敗でブラジルが逆転勝利で第一セットを奪う。

第二セット、イタリアはキリケッラ選手のアタックなどで5-3とリード。ブラジルはナタリア選手のアタックなどで5-7までせまるも、ボセッティ選手のアタックでイタリアが8-5とリードする。さらにイタリアはボセッティ選手のアタックなどでリードを広げ16-12で終盤へ。
イタリアはキリケッラ選手やボセッティ選手のアタックで23-16と大きくリードを広げると、最後は途中出場のサラ・ボニファジオ選手のアタックでイタリアが25-17で奪いかえす。

迎えた第三セット、序盤は一進一退。イタリアは5-5から抜け出し、ボセッティ選手のアタックで8-5とリード。ブラジルはナタリア選手のアタックなどで8-8の同点に追い付く。しかしイタリアはブラジルのミスに乗じ、ボセッティ選手のアタックなどで16-11とリードを広げ、終盤へ。イタリアはキリケッラ選手のアタックなどで20-16とするも、ブラジルはロザマリア選手のアタックなどで追い上げ、20-20の同点に追い付く。ブラジルは22-22から三連続得点で逆転し、最後はアデニジア・シウバ選手のブロックで第三セットを奪い王手へ。

第四セット、イタリアが3-0と先に抜け出すと、ブラジルの追撃をボセッティ、エゴヌ選手のアタックで振り切り8-5とリード。イタリアはブロックタッチのチャレンジ成功やボセッティ選手のアタックなどでリードを14-8と大きく広げる。ブラジルはベアトリス選手のアタックなどで反撃を試みるも、ロザマリア選手のサーブがネットにかかり、16-10でイタリアリード。ブラジルはナタリア選手のアタックやタンダラ選手のブロックなどで反撃を試み19-22まで迫るも、イタリアが先に24-19とセットポイント。最後はエゴヌ選手のアタックが決まり、25-22でイタリアが取り、勝負の行方は在住セットへ。

迎えた最終セット、3-3からブラジルはベアトリス選手のブロックを皮切りに相手のミスを挟み、ロザマリア選手のアタックなどで一気に突き放し8-3とリードし、コートチェンジ。更にブラジルはタンダラ選手のスパイクなどで11-4と大きくリードを広げる。イタリアはエゴヌ選手のアタックで反撃するもブラジルはブロックを決めてマッチポイント。最後はボセッティ選手のサーブがアウトとなり15-8でブラジルが取り、セットカウント3-2でブラジルが優勝しました。 

 

・ベストスコアラー
パオラ・エゴヌ選手(イタリア)

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29得点

優勝に向けて奮戦したエゴヌ選手だったが、ブラジルの前に一歩届かず。




3位決定戦
中国
1-3
(22-25 25-20 23-25 21-25)
セルビア

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序盤から積極的に攻める中国。ボシュコビッチ選手のアタックアウトで8-5と中国が3点リードする。セルビアはラシッチ選手の速攻やリュウ・ギョウトン選手のアタックアウトで11-11と同点に追い付く。一旦はボシュコビッチ選手のアタックで13-12と勝ち越すも、中国は三枚ブロックなどで得点を上げ、16-13と再びリード。セルビアはボシュコビッチ選手のアタックなどで再び22-22と同点に持ち込むと、先に24-22とセットポイントを奪ったセルビアが最後はミハイロビッチ選手のアタックで25-22でセルビアが先取する。

中国はシュ・ティ選手にボールを集め、ラシッチ選手のサーブアウトなど相手のミスに乗じ6-3とリード。しかしモチベーションの高いセルビアはミハイロビッチ選手のアタックなどで6-7まで追いあげるも、中国はリュウ・ギョウトン選手のアタックで8-6とリードする。
セルビアはボシュコビッチ選手のアタックなどで追い上げるも中国はシュ・ティ選手のアタックで16-15。
一進一退の中、ミハイロビッチ選手のサーブアウトをきっかけに4連続得点を奪った中国が、最後はリュウ・ギョウトン選手のサービスエースで25-20で第二セットを奪いかえす。

第三セット、中国はティ・カ選手のサービスエースなどで5-2とリード。セルビアはボシュコビッチ選手のサービスエースなどで追い上げるも、リュウ・ギョウトン選手のアタックなどで8-6と中国がリード。
セルビアはラシッチ選手のブロードで11-11の同点に追い付くと。ステバノビッチ選手のアタックでセルビアが16-14とリードし、終盤へ。
中国はシュ・ティ選手のアタックとボシュコビッチ選手のアタックアウトで20-19と勝ち越すも、セルビアはブロックタッチのチャレンジ成功で同点に追い付くと、ステバノビッチ選手のアタックとボシュコビッチ選手のサービスエースでセットポイントを奪い、最後はセルビアのアタックで25-23とセルビアがセットを奪い、王手へ。

第四セット、セルビアはボシュコビッチ選手、ステバノビッチ選手のアタックで8-6とリード。中国はボールのインアウトチャレンジ成功で9-9。セルビアはラシッチ選手の速攻からボールインアウトのチャレンジ成功、ラシッチ選手のアタックで16-12とリード。中国は
17-18まで追い上げるもミスが重なり、ボシュコビッチ選手にボールを集めたセルビアが中国を突き放し、25-21で勝利。セットカウント3-1でセルビアが三位を獲得しました。

・ベストスコアラー
ティヤナ・ボシュコビッチ選手(セルビア)

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31得点

調子の上がらないミハイロビッチ選手に代わりセルビアを引っ張ったボシュコビッチ選手。メダルをもたらすのに貢献した。


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中国が決勝戦、或いは3位決定戦まで勝ち残った場合、その僅か3日後よりアジア選手権というハードスケジュールとなる。中田監督はそれを考え、決勝ラウンドに残ることはあまり積極的なコメントをしなかったようだ。

そうした点も踏まえ、アジア選手権へと突入していく。

また、ワールドグランプリに参加したチームのうち、第三次ラウンドで敗退したロシア。
更に決勝ラウンドまで駒を進めたブラジル、アメリカ、中国と、本日、グループ2のファイナルを闘う韓国をワールドグランドチャンピオンズカップで迎え撃つ。

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今回のグラチャンはホームゲームとなる3年後の東京オリンピックの予行演習。

そして来年はオリンピックよりもハードな世界バレーが同じく、この日本で開催される。

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長いようで時間のない、東京まで
あと3年。
今大会は各国の様子見的な要素が強い。

ロシアはコシェレワ選手が
オランダはスローティエス選手が
ブラジルはタイーザ選手が
イタリアはディウフ選手が

それぞれ故障などの理由で外れている。

そう考えると、ほぼフルメンバーのセルビアは余り余力がないのかもしれない。

遡ること3年前。
ハイブリッド6を引っ提げて、同大会で準優勝を収めた全日本だったが、続く世界バレーでは第二次ラウンドで敗退。その後の活動に大きな影を落とした。

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勝負は3年後。
今年はまだ、前哨戦に過ぎない。


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・グループ1最終結果

優勝:ブラジル
準優勝:イタリア
3位:セルビア
4位:中国
5位:オランダ
6位:アメリカ
7位:日本
8位:ドミニカ共和国
9位:ロシア
10位:タイ
11位:トルコ
12位:ベルギー

以上のように確定いたしました。

長かったワールドグランプリはブラジルの優勝に終わりました。

優勝おめでとうございます。


・個人賞

MVP:ナタリア・ペレイラ選手(ブラジル)

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・ドリームチーム(ベスト6)

シュ・ティ選手(中国)

アナ・ベアトリス選手(ブラジル)

ミレーナ・ラシッチ選手(セルビア)

モニカ・デ・ジェンナーロ選手(イタリア)

テイ・カ選手(中国)

ティヤナ・ボシュコビッチ選手(セルビア)