世界ユースもユニバーシアードも終わり、次はいよいよグラチャン。

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これで今季の全日本は見納めになる。



来季へ繋がる最後の大会。
果たして人選は?

ただ、毎年のことながら、前年全日本で活躍しても、必ず翌年呼ばれる訳ではない。



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勿論、全日本に欠かせないレギュラークラスの選手ならともかく、所属するVリーグなど各チームの成績が余りにも悪いと、外されるということもあり得る。

だから、全日本だけ見ていても、全日本のシーズンオフの活動を見ていないと、各選手が起用されたり外されたりする理由が分からない。


例えば、今年のメンバーだ。
 
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井上琴絵選手はリベロから、レシーバー、ピンチサーバーとチーム事情より様々なポジションをこなした。

勿論、配置替えもあり、個人タイトルには縁がなかったが、中田監督がリーグを視察し、高い評価をした。

例えば、個人タイトルは選手の頑張りの目安だが、個人タイトルだけで評価される訳ではない。



例えば、Vプレミアリーグの2016/17シーズンにおける外国人選手を除く、各部門の三傑を挙げてみる。


・アタック決定率


1.井上奈々朱選手(日立リヴァーレ) 48.4%
2.長岡望悠選手(久光製薬スプリングス)46.1%
3.荒木絵里香選手(トヨタ車体クインシーズ)44.1%

 元々、この部門は打数の少ないミドルブロッカーの独壇場だが、驚くべきことにサイドアタッカーの長岡選手が2位にいる。


・総得点
1.長岡望悠選手(久光製薬スプリングス)389
2.渡邊久惠選手(日立リヴァーレ)343
3.古賀紗理那選手(NECレッドロケッツ)331

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日本人選手ではやはり長岡選手が群を抜いている。これまではラヒモワ選手という桁違いの選手がいて得点王のタイトルとは縁がなかったが、長岡選手が国内でまだ、獲得していないのはこのタイトルだけ。

今季はチャンス。復帰が望まれる。


渡邊選手は途中まで総合3位に付けていたが、年明け前に故障。来季は再びチャレンジとなる。頑張って貰いたい。


・ブロック決定本数

1.荒木絵里香選手(トヨタ車体クインシーズ)74
2.奥村麻依選手(JTマーヴェラス)47
3.寺井有美選手(JTマーヴェラス)37



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荒木選手は外国人込みでも1位。さすがである。奥村、寺井選手のJT勢に続き、古賀選手がすぐ下にランクインしている。総合的に活躍しているのがわかる。

 サーブ効果率
1.柳田光綺選手(NECレッドロケッツ)18.8
2.狩野舞子選手(PFUブルーキャッツ)14.3
3.芳賀舞波選手(日立リヴァーレ)13.6



この部門からは一人も選ばれていない。


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柳田選手は昨季NECを躍進へと導いたサーブの旗手。ただ上位3人とも純然たるレギュラーとは言えなかった。柳田選手はニコロバ選手と併用、狩野選手は昨季復帰したばかりで本調子とは言えず、芳賀選手はルーキー。
真価は来季だろう。

サーブレシーブ成功率
1.佐藤あり紗選手(日立リヴァーレ)73.1
2.木村沙織選手(東レアローズ)72.8
3.筒井さやか選手(久光製薬スプリングス)70.5



昨季70%を上回ったのは3名だけ。

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木村選手とのタイトル争いを僅差で勝ち抜いた佐藤選手だが、まだ今季は出場機会なし。筒井選手は全日本での久光の選手が多すぎる割りを食った感もある。


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ちなみに新鍋選手はこのすぐ下の4位。もはや名人芸の域。


サーブ得点
1.大野果奈選手(NECレッドロケッツ)18
2.柳田光綺選手(NECレッドロケッツ)17
3.渡邊久惠選手(日立リヴァーレ)13
3.古賀紗理那選手(NECレッドロケッツ)13

やはりNEC勢が上位を独占している。


大野選手はサーブのみならず、一人時間差をマスターしており、今年の全日本でも活躍が期待されたのだが、早い復帰が待たれる

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個人成績では渡邊選手と古賀選手が非常に接近しており、来季以降の成長が気になるところ。


これはVプレミアリーグの個人タイトルのみだが、タイトルホルダーは軒並み全日本に呼ばれてはいるものの、必ずしも活躍には繋がっていない。



ただ、評価基準になっているのは間違いなく、特にチームの成績が物をいう。


 昨年、優勝争いに加わったチームから選出された全日本選手。


・NECレッドロケッツ
島村春世選手※
古賀紗理那選手※
大野果奈選手
鳥越未玖選手※(引退)

・久光製薬スプリングス
長岡望悠選手※
岩坂名奈選手
新鍋理沙選手
石井優希選手※
野本梨佳選手


・日立リヴァーレ
佐藤あり紗選手※
佐藤美弥選手※
内瀬戸真実選手※ 

・JTマーヴェラス
奥村麻依選手
田中美咲選手※
井上琴絵選手
田中瑞稀選手※
小幡真子選手


・デンソーエアリービーズ
石井里沙選手
鍋谷友理枝選手※

・上尾メディックス
冨永こよみ選手
松本亜弥華選手


※は連続選出。

勢いのあるチームに所属する選手はそれだけチャンスがある。
バレーボールはチームスポーツ。

さあ、来季躍進するチームと選手は?
果たして…。