2017年、全日本女子バレーボールチームは東京オリンピックに向けて、新たなスタートを切った。

中田監督新体制の下、新たなメンバーが集まってくる中、それまで全日本で活躍した選手も、勿論いた。

次の全日本のエース候補として期待されるのは、木村沙織選手の再来と目される大型パスヒッター・古賀紗理那選手。

古賀選手④


2016/17シーズン、彼女らNECレッドロケッツの中心選手の一人として優勝に貢献。
リーグではMVPを獲得。
大手を振っての全日本である。

挫折も経験した。

リオデジャネイロオリンピックを目前とした世界最終予選。
調子の上がらない古賀選手は、続くワールドグランプリでリオへの切符を手をいれようとするもメンバー12名から漏れた。

この時、木村沙織さんから受けた励ましが忘れられないという。

落胆した古賀選手とリオメンバーとの絆。
そして、NECのチームメイト。

彼女は心機一転、チームの優勝から再スタートした。

古賀選手⑦


しかし2016/17シーズン、出だしは順調とは言えなかった。

迎えた開幕戦。
岡山シーガルズに古賀選手は狙われる。
エース狙いは常道だが、この試合をストレートで完敗。
続くPFU戦をストレートで初勝利を上げるも、日立、久光に連敗と中々起動に乗れない。

そんなNECはサーブに特化したスタイルで活路を見いだし中盤以降定着、大きな武器となっていく。

選手起用は実績に関係なく調子優先。
徐々に順位を上げ、古賀選手はその中心にいた。
NECは11月19日のJT戦を皮切りに連戦連勝、年内に3位まで浮上。

反撃の狼煙が上がる。

リーグが東レの快進撃に目を奪われている最中、NECは1月21日のJT戦まで連勝を続け、最終的にレギュラーラウンド1位で通過。
古賀選手は総得点ランキング5位。ブロック決定本数7位と近江選手とともにチームの攻守の要として活躍。

優勝争いの筆頭に躍り出る。

ファイナル6もトヨタ車体に敗れたのみの4勝1敗で乗り切ったNECは一足早くファイナルへ進出。

故障者が相次ぐ中、日立リヴァーレを下した久光製薬スプリングスとのファイナルに挑む。

迎えた第一戦、やはりエースは狙われる。
古賀選手は久光に狙われるも、ニコロバ選手が奮闘。岩坂選手故障のアクシデントもあり、NECがフルセットの死闘を先勝。

続く第二戦、奮起した古賀選手は18得点を上げる。7割超えのサーブレシーブを披露。手負いの久光は意地でフルセットに持ち込むもそこまでだった。

最後はNECが圧倒し、二戦連続フルセットの死闘を制し2年ぶりの優勝を物にする。

7a4786dc-s


古賀選手自身も2回目の優勝。
MVPにも輝き、大手を振っての全日本となった。

新体制相成った新生全日本。
古賀選手は次期エースとして期待される。

古賀選手③


様々な選手が起用されていくなか、古賀選手は安定した力を攻守に渡って発揮。
初陣となったワールドグランプリ初戦・タイとの一戦、第三戦のオランダ戦ではベストスコアで日本の勝利に貢献。

迎えた第二ラウンド・日本ラウンドでは初戦のタイ戦で18得点を上げ勝利に貢献。
続くセルビア戦ではチームのベストスコアとなる15得点を叩き出すも敗戦。
フルセットの激闘となったブラジル戦では新鍋選手に次ぐ21得点でフルセットの勝利に貢献。

古賀選手①


決勝ラウンド進出が懸かった第三次ラウンド。
中国戦では途中交代となり、チームは1-3で敗戦。
前回苦杯を舐めたセルビア戦では19得点を上げ、フルセットの末逆転勝利に貢献。
最終ロシア戦では最終セット、野本選手と交代となるも17得点を上げチームのベストスコアで勝利に貢献。

古賀選手⑧


今や押しも押されもしないエースへと成長した。

その価値を不動のものにしたのはアジア選手権

第二戦の中国戦から先発出場、13得点を上げ勝利に貢献。
(1-8位)戦のタイ戦では、苦戦しながらも3-1で勝利。
この試合で古賀選手は26得点を叩き出すベストスコアで勝利に貢献。

しかし、以後古賀選手の出番は減り、迎えたファイナルでも古賀選手の試合出場はなかった。
恐らく、ベトナム戦で膝の故障が悪化したのではないかとみられる。

残念ながら大事を取って、年内最終戦にして日本の凱旋マッチとなるグラチャンへの出場はかなわなかったが、古賀選手の存在感は大いにアピールできた。

来年以降につながる大いなる一年となった。

古賀選手⑥


来季は長岡選手も恐らく復帰するだろうし、黒後、井上選手も加わるだろう。
今季、再三懸念されたレフトからの決定力を補い、かつレセプションアタッカーとしても中軸の活躍を期待される古賀選手は、まさに東京の星。

ポスト木村沙織から、古賀紗理那の時代へとするため。
東京オリンピックにて悲願の金メダル獲得のため。
最初の1年は終わった。

休む間もなく、新たなリーグが始まる。
そして、チームの連覇に向けて、古賀選手は邁進する。

古賀選手①


まずはその前に、痛いところを完治させること。
まずは、それから。

目標はまだ、もう少し先。
目指すは2020年のオリンピアン。

そして、伝説のメダリスト。