2017年、全日本女子バレーボールチームは中田久美監督の下、体制一新。

メンバーも大幅にリニューアルされた。
今年、リオデジャネイロオリンピックを経験したメンバーの何人かが、新生全日本に名を連ねたが、その多くが苦難の一年を過ごした。

彼女もまた、その一人。
日立リヴァーレの守護神こと
佐藤あり紗選手。


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第二期眞鍋ジャパンにてリベロの中心人物として活躍。

躍進目覚ましい日立リヴァーレで主将を務めたシーズンもあった。



その活躍が認められ、2015年。一度ははずれた外れた全日本にも2016年に復帰。

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 一路、リオデジャネイロオリンピックを目指した。

当時のライバルは第二期眞鍋ジャパン発足登場から凌ぎを削った座安琴希選手が2016年、追加招集された。そして、岡山シーガルズで活躍する丸山亜季選手。

それぞれの思惑がぶつかったリオデジャネイロオリンピック世界最終予選。

日本はサーブレシーブ強化の対策として座安選手をレシーバーとして起用。

キャプテン・木村沙織選手の故障により韓国戦の敗退から暗雲が垂れ込める。
続くタイ戦を奇跡的な逆転勝利で勝ち抜くと、形成を逆転。
イタリア戦ではフルセットの末敗れるも、所定のセット数を奪い、日本はリオへの切符を獲得。

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最終戦のオランダ戦を除き、佐藤選手がコートを死守した。

この活躍が認められ、佐藤選手がリベロ、座安選手がレシーバーとしてリオに駒を進めることとなった。



だが、当時の全日本が抱えたサーブレシーブというアキレス腱は解消されず、初戦の韓国戦を落とすと苦戦模様。

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最終戦のアルゼンチン戦を勝って決勝トーナメントに駒を進めるも、それが精一杯だった。



初戦のアメリカ戦では第三セット、木村沙織選手を中心に8連続得点を奪い意地をみせるも、それが最後の見せ場となった。


この悔しさを背に、佐藤選手はチームに戻り、課題のサーブレシーブに磨きをかける。
その成果の甲斐があった昨年、2016/17シーズン、Vプレミアリーグのレギュラーラウンドにてサーバーサーブレシーブ成功率第一位に輝く。

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チームも2016年を首位で折り返し、ファイナル6も3位で通過。


エース・長岡望悠選手を故障で欠く久光製薬スプリングスとのファイナル3は当初、日立が有利との下馬評。

しかし、久光は野本選手の奮闘と新鍋選手のライト起用など総力戦で臨み、日立は惜しくも2年連続ファイナル進出を逃す。

佐藤選手は2016/17シーズンの活躍によりサーブレシーブ賞とベストリベロの二冠に輝く。



オリンピアの面目躍如を果たし、大手を振って全日本に顔を揃えたが、残念ながら活躍の場はなかった。



佐藤選手を取り巻く環境にも変化があった。


プロ契約を結び、よりバレーボールに専念出来る環境も整った。



今季、どういう経緯で佐藤選手が全日本で活躍出来なかったのか、それは分からない。


ただ、彼女の活躍を心待ちにしている人間が大勢いるのも、また、事実。



グラチャンの事前アンケートで活躍を期待する選手で、佐藤選手は堂々の一位になっている。



あれこれ説明しなくても、数字は正直。


あとはこの結果をどう受け止め、どうプレイに息づかせていくか。

ただ、モチベーションはかなり上がった筈。

リオメンバーの中で今季活躍したのは島村、荒木、鍋谷、石井選手の4名。



特にアジア選手権から加わった荒木選手の活躍は刺激になった筈。



アスリートが自分の優位を証明する場は、コートのみ。

そして、2017/18シーズンの開幕が、Vプレミアリーグの開幕が近づいてきている。

目の前の現実をどう受け止め、どう跳ね返すか、全ては本人次第。


まず、Vのコートで目一杯闘う。

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 Vリーグのコートを制する者が
世界への切符を手にする。


苦境を跳ね返し、
再びオリンピックへ。
東京へ。



日立の守護神のチャレンジは、今日も続く。