もう間もなく、2018年の全日本の活動が決定する。

当初中田ジャパンがスタートした時、中田監督は「キャプテンとセッターをまず決めたい」と明言した。

2020東京オリンピックまでは岩坂キャプテンで行くことは、まず、間違いないだろう。

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元キャプテン荒木選手もいるし、同期の新鍋選手をはじめ、自分と同世代の選手が多く、やりにくいということはないだろう。

ただ、今年2018年のセッター4人は、奇しくも2016年型全日本と2017年型全日本のセッターによる新旧対決となった。

・2016年全日本・主力セッター

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宮下遥選手(岡山シーガルズ)

田代佳奈美選手(東レアローズ)



・2017年全日本・主力セッター


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冨永こよみ選手(上尾メディックス

佐藤美弥選手(日立リヴァーレ)


4人が4人ともタイプが異なる。


宮下選手は4人の中で最高身長。
瞬発力が武器でディグとサーブがストロングポイント。

田代選手は2016年、ミドルを大胆に使い、脚光を集めた。U-23世界選手権の銅メダリスト。

冨永選手は最高到達点305cmから繰り出すアタックを武器とする。トリッキーなセットアップとサーブが武器。

佐藤美弥選手は中田監督よりトス質が一番との評価。高速コンビを武器にサーブもよし。



現体制になって冨永、佐藤選手が現時点でリード。ただ、中田監督は昨年の結果を踏まえつつ、違うセッターも見てみたいと明言。


では、それぞれの長所と課題とは…。

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宮下選手は全日本キャリアが一番あり、セットアップさえ安定すれば、すぐにでも使いたいところ。ミドルの使い方に難があり、所属する岡山シーガルズでは課題のバックアタックの本数が極端に少ない。主力となる長岡、石井、古賀選手を良く知っている。久光勢とのコンビを手の内に入れ、長岡選手とのコンビを主体に強みを出したい。


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田代選手は2016年、前述の通りミドルを大胆に使い持ち味を発揮した。U-23当時、古賀、島村、鍋谷選手らとチームメイトで島村選手とのコンビも合っている。
堀川、黒後選手の使い方も一番良く知っているので台頭する要素は十二分にある。


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冨永選手は元々大型セッターとして期待され、アタッカーあがりの攻撃力とトリッキーなトスワークが売り。自分で打ってくる本数が多いだけに相手を煙に巻く要素も大きく、豊富なキャリアが武器。松本選手も上手く使いたい。


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佐藤選手は前述の通り、トス質の予算た高速コンビが武器。奥村選手とは大学時代の繋がりもあり、JT勢を手の内に収め、持ち味のスピードで撹乱したい。かつてのチームメイト、内瀬戸選手の持ち味を引き出したい。


今の時点では昨年結果を出した冨永、佐藤選手が一歩リードだが、実績的には宮下選手がやや上回るものの、ほぼ横一線と言ってよい。

どのみち、今年初戦のネーションズリーグは長丁場なので、4人のセッターが全員テストされる可能性はあるが、前半で結果を出したほうが優位に立つ。

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その上で世界選手権のメンバーも決まっていくだろうし、来年以降、東京オリンピックを目指す代表セッターの地位も固まってくる。

今年は全選手にとって、チームにとって、足場を固める大事な一年。

特に司令塔はチームの安定という意味でも早く固定したいところ。

果たして、4人の中から抜け出すのは?

まず、2018年初戦のネーションズリーグに注目したい。