実際のところ、中田ジャパンがどんなバレーボールを目指すのか、まだ二年目に入ったばかりでプレイを見てみないと分からない。

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ただ、眞鍋ジャパンのようにMB1やハイブリッド6などとっぴな新戦術を止めて、基礎に忠実かつ、日本独自の緻密かつ速いバレーを追求しているのがわかる。  

昨年は特に、コートに守備力の高いパスヒッターを配置させ守備力を強化し、ラリーに持ち込んで競り勝つ場面も多かった。反面、攻撃専門の選手が少なく、決定力を欠く場面もあった。

昨年はテンポの速いバレー、特にサーブレシーブからのレセプションアタックとサーブの強化でブレイクを狙う形が採られたが、今年は得点力の高いアタッカーが揃った。 

OP(ライト)
長岡望結選手 
堀川真理選手  
新鍋理沙選手

OH 
野本梨佳選手 
今村優香選手  
井上愛里沙選手

(PH)
古賀紗理那選手  
石井優希選手 
内瀬戸真実選手 
鍋谷友理枝選手 
高橋沙織選手  
黒後愛選手 
中川美袖選手 
荒谷栞選手  

殆どがパスヒッターでサーブレシーブを行う。 レフトはOHとサーブレシーブを行うPH選手と区別化してみた。 今村、井上選手もサーブレシーブは行うが、分類上OHに入れさせて頂いた。

マルチ選手が求められる中、守備的アタッカー・パスヒッターが求められているのは上記でも明確だが、それぞれ持ち味が違う。  

サーブレシーブと言えば新鍋選手。

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新鍋選手は現在ライトだが、元々はレフト。
これは長岡選手の故障により久光でライト。昨年の全日本が守備力を重視していたこともあり、この形に落ち着いた。
昨年の場合だと古賀選手と内瀬戸選手がレフト、新鍋選手がライトのレギュラーで活躍。 スーパーサブとして鍋谷選手がオールラウンドで活躍した。  

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新鍋選手と鍋谷選手はセッターの代わりを務めるケースも多いが、今季は守備力+決定力の融合が求められる。

そこで…。

昨年型
古賀       MB    新鍋
S                MB    内瀬戸(鍋谷) 

A:スーパーエース型
古賀      MB    長岡
S         MB    新鍋

B:攻守兼備型
古賀      MB    新鍋
S         MB    石井(黒後)

C:攻守兼備型②
古賀      MB    井上
S         MB    黒後

昨年と今年の違うところは攻撃力の高いアタッカーが複数人いること。
それもパスヒッターが大勢いる。

身長で言えば…。

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堀川選手:183cm
中川選手:182cm
古賀選手:180cm
石井選手:180cm
野本選手:180cm


最高到達点で言えば…。

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中川選手:311cm
高橋選手:311cm
野本選手:310cm
長岡選手:308cm
黒後選手:306cm


得点力で言えば…。*2017/18 Vプレミアリーグより

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堀川選手:341得点(ランキング5位、日本人1位)
古賀選手:332得点(ランキング6位、日本人2位)
鍋谷選手:330得点(ランキング5位、日本人3位)
石井選手:313得点(ランキング9位、日本人4位)
黒後選手:271得点(ランキング12位、日本人6位)


サーブレシーブで言えば…。*2017/18 Vプレミアリーグより

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新鍋選手:63.0%(ランキング1位)
石井選手:60.7%(ランキング5位)
鍋谷選手:58.8%(ランキング6位)
黒後選手:54.2%(ランキング11位)
古賀選手:50.3%(ランキング15位)


バックアタック決定率で言えば…。

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鍋谷選手:36.9%(ランキング5位、日本人1位)
堀川選手:29.5%(ランキング7位、日本人3位)
古賀選手:27.7%(ランキング8位、日本人4位)


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トータルバランスからすれば全ての部門でランクインしている古賀選手、そして石井、黒後選手がよく、得点力という点ではリーグで結果を出した堀川選手。オールラウンドという点からすれば鍋谷選手。鍋谷選手はサーブ効果率が4位で最も汎用性に優れている。

あとは、これらの優秀なアタッカーをどう組み合わせていくか…。

ライトに長岡選手を据えスーパーエース型にすれば、バックライトも想定すると攻撃の幅が広がるので得点力が上がるが、その分守備力が下がる。

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ライトとレフトの一枚に攻撃力の高い選手を起用すれば、その分攻撃力は上がるが、守備力が下がる。

だから、攻守兼備型・パスヒッターの起用が重要になる。

例えば、今季初の全日本入りした中川選手。
中学時代からいずれは全日本の呼び声高かった選手。最高到達点311cmの高さもサーブレシーブもこなせるとなると、全日本の秘密兵器になりえる存在。

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今季中田監督は、黒後、井上選手をはじめ、若い選手を積極的に起用する方針だが、これだけサイドアタッカーがいると、正直目移りする。

最終的にはトータルバランスも含め、チームがどこに重点をおくかで今年のメンバーが決まっていく。

恐らく、様々な組み合わせを試してみて、最もしっくりいく形が世界選手権へのメンバーとして固めていくのではないかと見られる。

攻撃力が売りの選手は守備力を
守備力が売りの選手は攻撃力を

オールラウンドにこなせる選手、サーブレシーブの良い選手、決定力の高い選手、それぞれ持ち味と課題が違うので、同じ土俵で比べるのは難しいが、鍋谷選手のように自在性のあるアタッカーは有利でもある。

そういう意味ではサイドでもミドルでもこなせる荒谷選手は異色の存在。


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守備力とミドルの攻撃に慣れている点をアピールしたい。サーブレシーブがバッチリでダブルブロードなどが出来れば、ライトで起用しても面白い存在。

他のポジションに比べると人数が多いだけに激戦区となるサイドアタッカー。

昨年結果を出している選手は2年目でコンビにも慣れ、その点は有利だ。だが、セッターが変わる場合は、また話が別。そういう意味では適応力が大事だが、あとはチームと選手がどこを目標に活動していくか次第。

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さあ、あと1ヶ月を切った。
果たして…。