ここまで2勝4敗の全日本女子バレーボールチーム。
昨年に比べると成績は良くないが、そんなに悲観するものでもない。

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実は被ブロックがかなり減っている

・セルビア戦:8
・ブラジル戦:15
・ドイツ戦:10
・アメリカ戦:12
・ベルギー戦:10
・オランダ戦:14

かつては被ブロックについては半分目を瞑っていた感もあり、毎回20点以上取られる試合も少からずあった。
リバウンドを取って何回もしつこく攻めるスタイルが定着し、被ブロックが激減した。
また、ドシャットを何回も食らう選手を早めに替え、打開に務めている。

この点に関しては大いなる進歩である。

レセプションアタックの強化といい、ここまでは成果が出ている。

問題は決定力。
今のところ、格下チームに2勝だけ。 
勝った2試合は、いずれも相応に得点の軸がいる。

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・ドイツ戦:古賀選手27得点、堀川選手15得点
・ベルギー戦:新鍋選手16得点、古賀選手12得点

やはり勝ち試合には古賀選手が絡んでいる。
古賀選手が出ない場合、相応の軸が必要となる。また、古賀、新鍋選手は攻守の要になる選手。二人ともいないと少々厳しい。

日本に戻って間もない内瀬戸選手がどこまで調子を上げてくるか、鍋谷選手の合流は?
黒後、井上選手、そして石井選手の得点力にも期待の掛かるところ。

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ちなみにドイツ戦では奥村選手11得点、石井選手10得点と得点が分散される理想的な点の取り方となっている。

あとはミドルの得点力を上げていきたい。

セッターは冨永、田代選手が前述のドイツ、ベルギー戦で一勝ずつ。

まだ、どちらも抜きん出る、という状況にはない。
佐藤美弥選手がまだ、出場していないが、いずれ合流してくるだろう。

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高さと自らのアタックを交えてのトリッキーなプレイの冨永選手

速いトス回しには定評があり、高速コンビを信条とする佐藤選手

東レの強固なホットラインとミドルの積極起用を行う田代選手

そして
黒鷲旗大会での奮闘の記憶新しい、コンビを交えての複雑なプレイをこなす宮下選手

4人とも全員個性が異なるので、それぞれ面白いが、今年はまだ抜きん出る結果となっていない。
宮下選手の場合、長岡選手とのホットラインがあるのでここはひとつの武器としたい。

久光勢が多いので、セッターは古賀選手との相性と久光勢を手の内に入れることが肝要。

ミドルは今のところ、奥村選手の活躍が顕著だが、抜きん出ているという感じでもない。

芥川選手も一試合先発したものの、まだこれだけでは何とも言えない状況。

ネーションズリーグは岩坂、島村、奥村、芥川選手の4名による競争となりそうだ。

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リベロは井上選手を軸に、山岸、戸江選手が出場。初出場の戸江選手が溌剌としたプレイを見せているが、アピールのしどころ


育てながらチーム力をあげる。
だからこその産みの苦しみの時期、と言えよう。


さて、ここまでの順位を整理する。

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1位. アメリカ🇺🇸
(コアチーム・世界ランキング2位)5勝1敗

2位.ブラジル🇧🇷
(コアチーム・世界ランキング4位)5勝1敗

3位.セルビア🇷🇸
(コアチーム・世界ランキング3位)5勝1敗

4位.トルコ🇹🇷
(コアチーム・世界ランキング12位)5勝1敗

5位.オランダ🇳🇱
(コアチーム・世界ランキング8位)5勝1敗

6位.ロシア🇷🇺
(コアチーム・世界ランキング5位)4勝2敗 

7位.韓国🇰🇷
(コアチーム・世界ランキング10位)4勝2敗

8位.中国🇨🇳
(コアチーム・世界ランキング1位)4勝2敗

9位.イタリア🇮🇹
(コアチーム・世界ランキング7位)2勝4敗

10位.ベルギー🇧🇪
(チャレンジャーチーム・世界ランキング13位)2勝4敗

11位.日本🇯🇵
(コアチーム・世界ランキング6位)2勝4敗

12位.タイ🇹🇭
(コアチーム・世界ランキング16位)2勝4敗

13位.ポーランド🇵🇱
(チャレンジャーチーム・世界ランキング22位)2勝4敗

14位.ドミニカ共和国🇩🇴
(チャレンジャーチーム・世界ランキング9位)1勝5敗

15位.ドイツ🇩🇪
(コアチーム・世界ランキング13位)1勝5敗

16位.アルゼンチン🇦🇷
(チャレンジャーチーム・世界ランキング11位)6敗

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気が付けばアメリカが首位をガッチリキープ。監督自らが他国のデータ解析を行う。このあたりが世界トップクラス。
ブラジルが2位に浮上。かつての無敵の強さはないが、後がない状況からの巻き返しはさすが。セルビア、トルコ、オランダまでが5勝1敗。4勝2敗で続くロシアはコシェレワ、ゴンチャロワ選手を欠いてこの成績。韓国は中国とロシア戦の金星が光る。
中国はシュ・ティ選手抜きでの大会。あくまで調整。決勝ラウンドでは出てくるかもしれない。
テールエンドから一気にジャンプアップのイタリア。本来の力からすれば順当。
イタリア以下、ベルギー、日本、タイ、ポーランドまでが2勝4敗。とくにポーランドの復権ぶりは脅威。
強いのか弱いのかムラのあるドミニカ共和国は1勝5敗。ドイツと並ぶ1勝5敗。
アルゼンチンは出だしよくも勝ちきれず白星なし。


大まかにこんな状況。


※ネーションズリーグの詳細はこちらを参照

国際大会展望号② ネイションズリーグ、世界選手権出場チーム出揃う(改訂版) 

全日本な日々 65 イタリア合宿へ 

全日本な日々68 チャレンジャーカップとは?  

ネーションズリーグ・これからの展望と各国の思惑 


※全日本女子バレーボールチームの出場メンバーはこちらを参照 

2018年全日本女子バレーボールチーム・選手名鑑 


全日本な日々 73 ネーションズリーグ・日本ラウンドメンバー発表 


ネーションズリーグ


ネーションズリーグ第三次ラウンドはコアチームのホームタウン、オランダ、セルビア、タイに加え、香港の4か国でスタートしています。


・プール9 オランダラウンド

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オランダ🇳🇱(ホスト国)、ブラジル🇧🇷、韓国🇰🇷、ポーランド🇵🇱




・プール10 セルビアラウンド

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セルビア🇷🇸(ホスト国)、ベルギー🇧🇪、ロシア🇷🇺、トルコ🇹🇷




・プール3 タイラウンド

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タイ🇹🇭(ホスト国)、ドミニカ共和国🇩🇴、
ドイツ🇩🇪、アメリカ🇺🇸




・プール4 香港ラウンド

アルゼンチン🇦🇷、中国🇨🇳、イタリア🇮🇹、日本🇯🇵

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アジア圏での第三次ラウンド。
そろそろ調子を上げていきたい。

頑張れ、ニッポン!!