全日本男子はフランスに3-1で敗れました。
相手は格上なので仕方ありませんが、面白いのはメンバーをガラッと入れ換えてきたこと。
結果に拘るなら、調子優先のオーダーを組む筈。あえてそれをしないのは、今の時期は試せることは試したいということ。
特に全日本は男女ともにこれが初戦。
新しいメンバーが増えると、実際やってみないとわからない部分が多いからです。
今のうちに試さないと、わからないことだらけ。それでは世界選手権の人選などおぼつきません。
男女とも権利を取っている以上は、あとは手応えが肝心。
これにともない、気になることがひとつ。
全日本男子は、アジア競技大会組を分けて編成することを表明していますが、女子は全日本の参加大会となっています。
これはアジアカップとアジア競技大会の実施順が逆であり、男子の世界選手権が先に開幕することも関係しているようです。
女子はアジア競技大会が世界選手権の総仕上げと人選を兼ねた最後の大会で、荒木、長岡選手らはここまでに合流してくるでしょう。
今のネーションズリーグは、世界選手権への第一次ふるい落としでもあるのです。
ネーションリーグは来週から第三次ラウンドを迎え、ファイナルラウンドを除けばあと9戦です。
そのあと、国内合宿(ファイナル合宿*は除く)、アメリカ遠征で数試合の練習試合をこなすのみです。
*ファイナルに勝ち残った場合に限る。
ネーションズリーグは選手のテストとデータ収集の場でしかないのです。
勿論、結果は大事ですが、問題はそのあとの進め方。
例えば、2014年のワールドグランプリ。
この年、全日本女子バレーボールチームはハイブリッド6を引っ提げて同大会をテストの場としていました。
起動に乗るまでは開幕から5連敗。
タイ戦で勝利してから8連勝し、ブラジルに敗れるも準優勝。
続く世界選手権でのメダル獲得の機運が一気に高まりました。
しかし、続く世界選手権ではアゼルバイジャンで逆転負けを喫してから起動に乗れず、第二次ラウンド敗退の憂き目に遭っています。
新しいことをしようとするとリスクを伴いますし、調整の難しさもあります。
手の内を明かさずに調整を進めるとなると、ある程度勝ち負けは捨てないと難しい部分もあり、負け続けると士気が下がります。
となると、やはり気になるのは、どのあたりで調子を上げてくるか、というところ。
今、新鍋、内瀬戸選手が合流し、サーブレシーブが固まってきたところ。ここに鍋谷選手が加わると、サーブにリリーフアタッカーとしてのスーパーサブか加わります。
更に佐藤美弥選手や宮下選手が加わるトスワークそのものが変化します。
今体制初参戦の黒後、井上選手は勿論、高橋、芥川、山岸、戸江選手たちはこれから入れ替えつつチャンスがあるとは思いますが、とにかく結果が最優先。
結果が出た選手や組み合わせが後半につれて出来上がってくるとは思いますが、筆者は先日も述べた通り、結果はそこまで期待していないです。
勿論、士気の関係もありますが、結局は選手たちが今の状況をどう思うかが一番肝心。
Vリーグを見ても分かる通り、後半に掛けて調子を上げてくる、プラス材料の多いチームが圧倒的に有利。
あとは有利な材料をとれだけ多く作り上げていくか、そちらのほうが遥かに肝要。
そう、一番勝ちたい大会で
ピークに持っていけるかどうか?
それが一番肝要ですが…。
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