ネーションズリーグでの勢力図がそのまま、世界の勢力図とは限らない。

この大会はグラチャン含めた四大大会への前哨戦でしかないからだ。


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では、世界ランキング上位チームの四大大会の結果はどうだろうか?

※2014年以降


中国🇨🇳
(世界ランキング1位)

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世界選手権:準優勝 
ワールドカップ:優勝
オリンピック:優勝
グラチャン:優勝



アメリカ🇺🇸
(世界ランキング2位)

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世界選手権:優勝
ワールドカップ:3位
オリンピック:3位
グラチャン:3位



セルビア🇷🇸
(世界ランキング3位)

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世界選手権:7位
ワールドカップ:3位
オリンピック:準優勝
グラチャン:不参加
 


ブラジル🇧🇷
(世界ランキング4位)

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世界選手権:3位
ワールドカップ:不参加
オリンピック:5位
グラチャン:準優勝



日本🇯🇵
(世界ランキング6位)

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世界選手権:7位
ワールドカップ:5位
オリンピック:5位
グラチャン:5位



イタリア🇮🇹
(世界ランキング7位)

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世界選手権:4位
ワールドカップ:不参加
オリンピック:9位
グラチャン:不参加



オランダ🇳🇱
(世界ランキング8位)

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世界選手権:13位
ワールドカップ:不参加
オリンピック:4位
グラチャン:不参加


 
ドミニカ共和国🇳🇱
(世界ランキング9位)

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世界選手権:5位
ワールドカップ:7位
オリンピック:不参加
グラチャン:不参加



韓国🇰🇷
(世界ランキング10位)

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世界選手権:不参加
ワールドカップ:6位
オリンピック:5位
グラチャン:6位

こうしてみると、中国が四大大会のうち3つを制覇。世界選手権は準優勝。
名実ともに世界の覇者である。

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しかも、中国が狡猾なのは、要所以外では主力を温存。昨年のアジア選手権しかり、今年のネーションズリーグ然り。
無駄な消耗は避け、それでいて地元での決勝ラウンドはフルメンバー。
データも取られず利口なやり方。


前回の世界選手権の覇者にして、残る大会全てに出場し、全て銅メダルのアメリカ。

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安定感は抜群だが、頂点には届かず、ブロンズコレクターとなっている。
ネーションズリーグでは選手を交互に使い、消耗を避けてきた。
これがどうでるか?


セルビアが目に見えてよくなってきたのは2015年以降。もし、グラチャンに出場していれば優勝候補の一角だったろう。

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ミハイロビッチ選手不在で、決勝ラウンドは厳しいかも。


ワールドカップはオリンピック出場のため不参加のブラジル。

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実力はトップクラスだが主力の高齢化で往年に比べると力が落ちた印象。次世代エースが出てこないと以後が苦しい。


四大大会のメダルは2013年のグラチャン以降なしの日本。

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今のところ5位が指定席。
巻き返しなるか?



世界選手権4位が最高のイタリア。 
トップクラスだが、上位の中では揉まれ弱い。


2016年以降、台頭が目覚ましいオランダ。ジョバンニ・グイデッティ監督の置き土産として欧州で台頭。スローティエス選手をエースにトップクラスの仲間入り。

ワールドカップ以降、地盤沈下が進むドミニカ共和国。力はあるので体制変更で復権する可能性も。
  

実力的には中堅クラスの韓国。
日本とはオリンピックの時だけたちはだかる印象。それ以外は大体勝っている。
マスコミの社交辞令
「永遠のライバル」は正直「?」





上記以外では…。

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日本の好ライバルであるアジアの実力者・タイ、復権のトルコ、ポーランドあたりが世界のトップクラス。ドイツは近年、地盤沈下が顕著で韓国と同じぐらい。
ベルギー、アルゼンチンはトップクラスとは開きがある。

また、それ以外では…。

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アンヘラ・レイバ選手を擁するペルー。
アジアの中堅クラス、カザフスタン。
下位では実力あるクロアチア。 
ミア・イエルコフ選手が日本で活躍。
古豪復活が遠いキューバ。
北中米では力のあるプエルトリコ。
近年台頭目覚ましいベラルーシ。
リオデジャネイロオリンピックでは予想以上に苦戦したカメルーンもアフリカ大陸ではトップ。
ヨーロッパでは上位のアゼルバイジャン。ポリーナ・ラヒモワ選手がエース。
そして、NECで活躍したニコロバ選手の母国、復権のブルガリア。

世界の強豪国を考えてみると、ざっとこんな感じ。

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ネーションズリーグに参加していないチームも含めるとまだまだ沢山いる。

また、ネーションズリーグに参加せず、世界選手権に合流するチームも沢山いる。


ネーションズリーグの結果など、客観的に見れば、参考大会に過ぎないのだ。










ドイツをフルセットの末に破り、目下5勝5敗の全日本男子バレーボールチーム。

今日は7勝3敗のロシアと対戦します。

更なる強敵ですが、ミドルとパイブを交えたセンター戦と、千変万化に繰り出すトランジションで頑張れ、ニッポン!!

6/17 2:00~ 

9位.日本🇯🇵
(コアチーム・世界ランキング12位)5勝5敗

0-3
(16-25 22-25 23-25)

5位.ロシア🇷🇺
(コアチーム・世界ランキング4位)7勝3敗

・全日本男子バレーボールチームのスターティングメンバー

・レフト:高松卓矢選手、浅野博亮選手
・オポジット:大竹壱青選手
・センター:高橋健太郎選手、伏見大和選手
・セッター:藤井直伸選手
・リベロ:本間隆太選手

・ベストスコアラー
ドミトリー・ムセルスキー選手(ロシア)

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18得点

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第一セット、序盤は一進一退、4-4からロシアは大竹選手のサーブアウト、ライトからのアタックなどで得点を重ね8-5とリード。
日本は伏見選手のAクイックなどで得点するも、ロシア1,日本2とサーブミスが続き、日本は藤井選手がネット際押し込んで12-15とするも、ロシアのクイックで12-16と4点を追う。
ロシアは三枚ブロックの上をいくライトからのアタック、伏見選手のクイックをブロックするなど特典を重ねる。日本は途中から入った福澤選手のパイプ、大竹選手のライトからのアタックで得点するも及ばず、25-16でロシアが先取する。

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第二セット、日本は大竹選手のライトからのアタック、伏見選手のフェイント、ラリーを浅野選手のレフトからのアタックで二枚ブロックを破り3-0。ロシアはクイックできる。4-4から日本は大竹選手のライトからのアタック、高松選手の頭脳的なアタックで得点するも、ロシアは日本のサーブアウトからサービスエースで7-6。ロシアサーブアウトから高松選手のサービスエースで切り返し8-7とリード。
日本は12-10と2点リード。大竹選手にボールを集め3本のアタックで得点するもブレイク出来ず、大竹選手のサーブアウトからロシアのサービスエースで14-14の同点。日本は高松選手のレフトからのアタック、藤井選手のトスフェイントで16-14とリードする。
ロシアは藤井選手のサーブアウトからクイックで同点に追い付くも日本は浅野選手のライトからのアタック、高松選手のダイレクトで20-19と勝ち越してロシアタイムアウト。
日本は大竹選手のライトからのブロックアウト、福澤選手を投入しレフトからのブロックアウトで得点するも、最後はロシアがレフトからのクロスから福澤選手のアタックをブロックし25-22でセットを連取する。

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第三セット、ロシアは藤井選手のサーブアウトからブロックで2-0、さらに大和、大竹選手を連続ブロックするなど6-2。さらにラリーを軟打で制し8-3とロシアがリードする。
日本は浅野選手がレフトからのクロス、ブロックアウト、ライトからのブロックアウトと巧みに点を取るもブレイク出来ず、大和選手のクイックで一旦2点差まで詰めるも、ロシアがクイック、ラリーをレフトからのアタックで制し10-14で日本タイムアウト。ロシア16-11で終盤へ。
日本は高松選手のクロスから、高松選手のサーブで崩して高橋選手がブロック、ロシアのライトからのクロスがアウトで14-16に詰め、ロシアタイムアウト。 
ロシアはレフトからのアタックと叩きつけるクイックで差を広げ、24-21とマッチポイント。日本は大竹選手のライトからのアタックと高松選手のサーブで崩して山内選手がブロックし23-24でロシアタイムアウト。しかし、最後は高松選手のサーブがネットにかかり、23-25でロシアが3-0で勝利しました。


敗れましたが見所満載の試合でした。
初先発の高松選手ですが、第一セットは緊張からもうひとつ調子が出ませんでしたが、一旦福澤選手に代えられても第二セットからは復帰。サーブでもクロスでも調子があがり、7得点をあげました。
また、大竹選手がパワフルで相手ブロックを撃ち抜く豪快なアタックを披露。今までいなかったスケールの大きなオポジットです。西田選手ともども楽しみな二枚です。
また、浅野選手が巧みにブロックアウトやクロスで得点し、活躍を見せました。
惜しむらくはミドルの得点がもう少し多ければというところ。
第一セットも終盤で柳田選手、要所で福澤選手を投入、ブロックアウトを取るなど勝負への執念と適材適所、さらに失敗しても翌セットにはコートに戻し選手を潰さない配慮と采配は見事です。

先行きがかなり楽しみなチーム。
敗戦は残念ですが、攻めているので次に期待が持てます。

頑張れ、ニッポン!!




※ライブ配信がございます。