まず、冒頭から…。

赤字問題の話が世界選手権の開催期間中に出るなど無粋過ぎる…。

これでは、いい営業妨害としか言いようがない。

実際、私事で恐縮だが、この話が飛び交う時期からブログアクセスが下がった。

世間なんて軽薄だから、勝ち馬にはすぐ飛び乗る割には、負け戦となると、汐が引くように去っていく。

大会が終わってからの話題ならともかく、開催中にこの話題はない、と正直思った。
 
本当に無粋、としか言いようがない。
結局、新聞や週刊誌やネット媒体なんぞ、ネタになればなんでもいいのだ。

だから、開催終了後まで待った。
と言うのが実情である。
こんな話、応援とは何も関係ないからだ。


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それはさておき…。

赤字なのは事実だろう。

ただ、前々から「彼女はバレーボーラー」も含め、提言させて頂いた通りの結果となった。


結論から言えば、日本は四大大会の開催権や高額な放映権料をFIVBに搾取されている。

だから高視聴率を取っても赤字だ。
特に今回はタレント起用を削った分、広告収入が下がったのが原因だという。

それだけが理由ではないのだが…。


以下はそれに関連した代表的な記事だ。
それを一部抜粋して引用する。  


〜4年に一度、女子バレーの世界一を決定する「バレーボール女子世界選手権」が9月29日に開幕し、現在は第3ラウンドの熱戦を繰り広げている。連日のように日本チームの激戦をTBS系列が独占放送しているが、巨額の赤字が見込まれると朝日新聞が報じた。  

日本女子チームは世界ランキング6位。11日のブラジル戦は、平均18.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率を獲得しているのだが、それでも放送局のTBSにとっては大きな痛手になってしまったようだ。14日付の朝日新聞は、今大会について「競技団体と大会を共催するTBSテレビに億単位の赤字が見込まれる」と報じている。

記事によれば、TBSの支出は国際連盟への放映権料やマーケティング権料などで20億円以上。しかし、企業の広告CM収入が伸び悩み、赤字額は10億円近くに及ぶという。また、日本バレーボール協会も入場料収入が低調で、約6億円の損失が見込まれているという。  

FIVBは2022年以降の開催国を競争入札制に変更する。中国やタイなどが名乗りを上げており、国内での人気失調気味の日本は、今後の開催が危ぶまれる状態だという〜


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〜TBSの赤字は「CMを集められなかったこと」に尽きる。テレビ斜陽の時代で高額スポンサーはなかなか集められない。木村沙織、迫田さおりといった、バレーファンでなくても一般の視聴者にもわかる国民的スターが引退し、視聴率が危惧されたのだという。また、今大会の直前に行われたアジア大会で、ガチメンのAチームを送り込んだにもかかわらず、中国、韓国、タイに完敗して4位。メダル無しという惨状もそれに拍車をかけた。「女子バレーがアジアですらメダルが獲れない」というのは、バレーファンにとっても大きな衝撃であった。

近年はどのスポーツも放映権料が跳ね上がり、旧来のビジネスモデルでは採算が合わない状態になっている。バレーボールの国際大会の特異な点は、一つの局が大会まるごとを独占中継できる方式をとっていることだ。これは、その局にとっては全力をかけて番組を宣伝してくれるが、一方では他局は「そんな大会あったの?」とばかりに結果すら放映してくれないことが多い。

オリンピックもサッカーワールドカップも、中継がどの局でも、結果は他局も放映する。それは持ち回りで中継することからテレビ局界全体で大会を盛り上げようという機運がある。バレーボールは逆で、「独占中継の放送の番宣代わりになってはたまらない」と他局は結果さえ放映しないのだ。独占放送させることで1局が総力を上げてくれるメリットと、デメリットと。そろそろこのビジネスモデルを考え直す時期に来ているのかもしれない。 

もう一つ、日本バレーボール協会の赤字の方は、会場の使用料、運営費の他に、他国のチームの宿泊費、移動費を全負担していることからくる。

これまでは、テレビ局がその分も上乗せしてFIVBに支払い、FIVBから日本協会には現地運営補助費として支払われてきた。だが、今大会はTBSがその負担を拒否。FIVBもたらい回しにして日本協会がそのつけをかぶることになったわけだ。

日本協会はチケット収入でこれをしのごうとした。肝心の日本戦も、第1次ラウンドの最初の頃はガラガラだった。それでも勝ち進むに従って観客は増え、第1次ラウンドの最後の頃や、第2次ラウンドの土日祝日にかかる日、第3次ラウンドのセルビア戦などは「満員御礼」でチケットは完売した。にもかかわらず、赤字になった。

なぜか。 それは、世界バレーはバレー界最大の規模を誇るだけあって、日本戦以外にも会場が複数あったことに起因する。29日開幕のブルガリアvsイタリア戦(北海道)の観客数は620名。熱心なサポーターのいるブラジル戦などは日本戦でなくても3,000人を超す観客がいることもあるが、ほとんどの試合が500名から600名という、どこかの小学校の体育館でやったほうがいいのでは? という観客数で終わった。チームの移動費・宿泊費に加え、ガラガラの会場の使用料、警備費など諸々の諸経費が重くのしかかってくる。

日本協会とTBSは方針を見誤ったのである。サッカーのワールドカップも、それ自体は放送した局にとっては巨大な赤字だった。
しかし、少しでもその元を取ろうとした感覚のおかげか? 日本戦以外の海外戦の様子も各局で中継された。

日本が敗退したあとも、国民は関心を持ち続け、高い視聴率を誇った。 今大会、男子大会はイタリアとブルガリアの共催で行われ、200万ユーロを超えるチケット収入でホクホクだという。イタリアが3次ラウンドで敗退したあとも、観客数は10,000人を超え、多くのイタリア国民が、ハイレベルなバレーボールの試合を楽しんだ。イタリアのテレビ局は、積極的に海外同士の試合も放映し、一般家庭でそれらが視聴され、贔屓のチームが生まれ、決勝まで関心をつないだ。

しかし、日本ではどうだろうか。「世界バレー開幕まで〇〇日!」とカウントするとき、女子大会の前に開催される男子大会のことは全く無視。そして、日本チーム以外のことも全く無視。世界には男子顔負けの身長や身体能力を誇る怪物がこれでもかといる。少し下世話な取り上げ方で、美女アスリート特集もこれまでやってきたが、今回はなし。これでは、今回の日本が弱そうだという触れ込みでは、さおりんもいないから、見る気にならないし、たとえ勝ち進んでも、他国同士の試合に興味が湧く訳がない。

サッカーなら海外の選手が日本の選手より有名になってコンテンツの顔になることもしばしばある。その機会を逸したのである。 日本開催の世界バレーは今回が最後か 更にいうと、今回のこの「世界バレー大赤字」の記事は、朝日新聞社の記者が執筆していた。系列のテレビ朝日は、以前はTBSやフジテレビ、日本テレビらと同じく、1局で抱えるバレーの国際大会を持っていた。その中でいち早くバレー中継から撤退したのがテレ朝だったのである。

自分のところがバレーを扱っていないからこそのやっかみとも言える。なにせ女子バレーは視聴率2桁を叩き出す優良コンテンツのままだからだ。

サッカーワールドカップも、オリンピックも、事業収入としてみれば放送局は大赤字のはずだ〜



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これらの記事は全て大会期間中に書かれている。これでは世界選手権の良い営業妨害とも取れるのだが、抜粋の記事のように、某大手新聞社系列のやっかみとも取れなくない。

だが、事実は事実という部分もあり、2022年以降の世界選手権は各国の申し入れによって
条件的に見合う国への開催権が決まるという。日本開催は至れり尽くせりで、参加チームの宿泊費や移動代まで負担しているのだから、それは赤字にもなるだろう。

また、日本が出場しない大会はガラガラ。
これは毎回のことなのだが、提言として、日本が出場しない大会に併せてV-leagueのエキシビションマッチを組んだりすれは、集客アップは間違いない。

実際、今年は代表チームとV-leagueのチームによるエキシビションマッチが組まれたが、全日本の試合しか見ていない人は、この事実をほとんど知らない。

大会成功の鍵として、一考の余地はあるし、打つ手は色々ある筈だ。


ひとつ提言があるとしたら…。

バレーボール協会が開催権を手放さない理由は概ね二つあり、まず、莫大な放映権料と絶大な宣伝効果。
そして、主催国特権の出場権。

ただ、そのやり方も限界が来ている
だから、二つの考え方がある。


まず、主催権限そのものを放棄してしまうやり方。

つまり、予選からキッチリ勝ち上がるだけの土壌を作り、他国開催の大会に自力で出場する。かなり無謀な提案だが、三大大会の主催がバレーボール教会の赤字の原因なら、まずそれを取り除くのが近道。


勿論、アジアのライバル、中国、韓国、タイは手強く、下手をすれば世界選手権やワールドカップの出場はおろか、オリンピックですら怪しい。

実際、主催国特権がなかったら、日本の世界ランキング6位も維持出来ないだろう。

それでも、お金がない、赤字赤字と言われ続けている以上、どこかで根本から変えなくてはならない。

三大大会のうち、ワールドカップは日本の恒久開催か謳い文句。男子の人気に火がついたのもワールドカップ。この大会を機に、日本バレーボール協会は黒字に転化した。

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恐らく、日本バレーボール協会の目論見は、ワールドカップでの巻き返し。そして、同大会を経ての東京オリンピックの成功による巻き返しと収益増による黒字転化だ。

全てはここに掛かっているのだが、東京オリンピックで惨敗なら、全てが瓦解する。


最も、これまでFIVBが日本に依存してきたのも、FIVB自体が大赤字で日本から得る莫大な放映権料にある。

実際、世界選手権の会場費や代表チームの宿泊費、移動費など全部日本持ちとなると、FIVBの負担はシステムの使用料、商標の使用に絡む使用料がまるまる懐に入り、支出がほとんどない。

結局は名義貸しのようなものである。

割の合わない商売はやめて、一参加国のスタンスに戻るべきかもしれない。


次に先日の記事や掲載記事でもあったように、一局による独占開催を止めることだ。

世界選手権であっても、ワールドカップであっても、世間では「TBSの番組」「フジテレビの番組」という認識で、多局では結果すらオンエアされない。

これでは発展は臨めないのだ。

例えば、オリンピックのOQT(世界最終予選)はTBSとフジテレビの共同放映で一戦交代で放映されているが、局のカラーが違い過ぎて噛み合わないものの、話題が広範囲に拡散する効果は期待できる。

一局での負担が大きすぎるのなら、複数の局での合同にすれば良い。
スポンサーが増えるのと同じ理屈で、かつ話題を拡散しやすい。

また、「独占」という冠を捨て、積極的に多局に報道してもらえるよう呼び掛ける。
この方が遥かに現実的で、より大きな効果を呼び込める。

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恐らく、異例とも言えるこの時期での来年のワールドカップ開催への告知は、世界選手権での損失を帳消しにするための布石であることに間違いないのだが、果たして、どうなるか…。


日本が注力しているバレーボールの世界大会は他にもあり、1977年から日本が開催国を続けている「バレーボールワールドカップ」も、そのひとつ。

「バレーボールワールドカップ」は上位チームにオリンピックの出場権が与えられるため注目度も高く、2015年にはリオ五輪の出場権を賭けて激闘が繰り広げられた。こちらはフジテレビ系の独占放送だ。  

フジテレビの「バレーボールワールドカップ」の特徴は、なんといってもジャニーズのグループが「大会サポーター」に就任するところだ。   

賛美両論あるジャニーズだが、華やかさや集客力アップに一役買っているのも、また、事実。

フジテレビとTBS、お抱え大会の正否もまた、懸かっている。