この後、慌ただしく国内合宿に映る全日本女子バレーボールチーム。
当面はチャイニーズタイペイとの親善試合〜アジア選手権に向けて調整が進められる。
既に東京オリンピックまで一年を切り、いよいよその時が刻一刻と迫りつつある。
オリンピックという大会について、おおまかな内容は前回触れさせて頂いたが、問題は出場メンバー12名枠。
これは出場選手と各ポジションの控え選手で人数ぴったり。リベロのことは配慮されていない旧態依然のシステムだ。
なるべく早く、現行の国際大会の定番である14名に変えて頂きたい。
元々リベロ制度とはレシーブの良い日本に勝つために導入されたシステムだ。にも関わらずオリンピックだけ出場枠が未だに以前のままはおかしいのだ。
永らく日本はFIVBに多額の資金を投じている。ここは早急になんとかすべきだ。
それはともかく、12名をどう割り振るか、これが問題だ。
その大枠が今年のワールドカップで作られ、そこから2名が削られる、もしくは来年数名が入れ替わる。
攻撃優先ならリベロ1名だ。
ミドルは複数のポジションをこなせる選手以外なら3名。残りはセッターとアタッカー。
過去二回のオリンピックメンバーを検証する。
・ロンドンオリンピック
・サイドアタッカー:
木村沙織選手、江畑幸子選手、迫田さおり選手、山口舞選手、狩野舞子選手、新鍋理沙選手
・ミドルブロッカー:
荒木絵里香選手、大友愛選手、井上香織選手
・セッター:
竹下佳江選手、中道瞳選手
・リベロ:
佐野優子選手
・リオデジャネイロオリンピック
・サイドアタッカー:
木村沙織選手、長岡望悠選手、迫田さおり選手、石井優希選手、鍋谷友理枝選手
・ミドルブロッカー:
荒木絵里香選手、山口舞選手、島村春世選手
・セッター:
宮下遥選手、田代佳奈美選手
・リベロ:
佐藤あり紗選手
・レシーバー:
座安琴希選手
ロンドンオリンピックの時が最もバランスが良い。リオデジャネイロオリンピックの時はサーブレシーブに難があり、座安選手に白羽の矢が立った。
その分攻撃枚数が減った。
まず、当面の課題はサーブレシーブの安定とディグの向上。
この二つがクリアされるとリベロ一枚でいける。
12名ではリベロを2名体制にするのがしんどい。その分アタッカーが削られる。
日本の守備力と決定力が向上すれば、リベロ一人でも構わないが、それには条件がひとつ。
現在のリベロ選手のひとりが、佐野優子さんクラスになることだ。
目下、ややリードが小幡真子選手。
世界一のリベロへの道を歩み始めている。
勿論、ディグではまだ、井上選手が上だが、その面も少しずつ克服しつつある。
世界選手権を見る限り、日本のリベロは生命線だ。前回のリオデジャネイロオリンピック同様、ひとりをレシーバーということもありえる。
レシーバー経験もリリーフサーバー経験もある井上琴絵選手をレシーバーという選択肢もある。
もし仮に現時点で暫定メンバーを選ぶとしたら…。
・東京オリンピック 仮想メンバー
・サイドアタッカー:
長岡望悠選手、新鍋理沙選手、古賀紗理那選手、石井優希選手、黒後愛選手
・ミドルブロッカー:
荒木絵里香選手、奥村麻依選手、
・セッター:
田代佳奈美選手、佐藤美弥選手
・リベロ:
小幡真子選手
これだと2名足りないが、残りは競争となるだろう。
この編成の場合、サイドアタッカーに鍋谷友理枝選手が加わり、ミドルブロッカーが一名加わると決まりだが、それが正解とも言えない。
例えばセッター。
今現在は田代選手と佐藤選手がレギュラーの座を争い、宮下選手という序列だが、このあとの成り行き次第。
サイドはリベロ、レシーバーの起用と連動する。サーブレシーブ優先なら一人削られる。
ミドルは荒木、奥村選手ともうひとり。
岩坂、芥川、渡邉、島村選手のうちひとり。
荒木選手以外は全員シャッフルもありえる。
サーブレシーブが心持てないならレシーバー。
詰まるところ、チームの成長次第でいくらでも変化する。長岡選手が必ず東京オリンピックに間に合う保証もない。現在の全日本で生粋の打ち屋ほ長岡選手ひとり。V-leagueでも減少傾向にあり、レギュラークラスで強いて言えば日立リヴァーレの渡邉久惠選手。
一部で噂される世界ジュニアのメンバーを投入するは、まだ単なる噂の域を出ていないが、中田監督が序列を壊してまでそれをやる勇気と覚悟、大抜擢があるかどうか。
来年のネーションズリーグでは出番がありそうだが(続く)
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