国内の新型コロナウイルスを巡る情勢が悪化し、特別警報が発令されている中、来年の東京オリンピックの実施が流動的な中、驚くべき事実が判明した。

以下、朝日新聞より部分引用、一部加筆訂正。
~ロシアの組織的なドーピング問題で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は17日、代表チームとしてのロシア選手団を2022年12月16日までの2年間、主要国際大会から除外する裁定を発表した。
世界反ドーピング機関(WADA)が求めた4年間からは短縮となったが、ロシアの検査データ改ざんや隠蔽(いんぺい)などを非難し、判断した。東京オリンピック(五輪)・パラリンピックや、22年北京冬季大会、同年のサッカー・ワールドカップ(カタール)などが対象となる。  

厳しい審査を通った選手のみ個人資格での出場が認められ、ロシア国旗の掲揚や国歌斉唱なども禁じられる。一方でユニホームに国旗の色の使用や、国名が入ることは認められた。  


裁定を受け、WADAのバンカ委員長は「ドーピング関連で、国に科した最も重い処分。画期的なケースで勝利でき、うれしい。
ロシア反ドーピング機関(RUSADA)のブハノフ事務局長代行は不公平と指摘しつつも、選手が大会に出場できる道は残り「重要な判例。ロシアの勝利だ」と評価した。  


国際オリンピック委員会(IOC)は慎重な姿勢で、東京と北京の両五輪でのロシアの扱いについて、「各国際競技連盟や国際パラリンピック委員会と協議していく」と声明を出した~


これは事実上のロシア選手団の東京五輪除外の裁定であり、リオデジャネイロオリンピック当時ですら数名の選手が除外されている。



Russiascelebrate

勿論、まだ本決まりではないが、これが決定なら来年の東京オリンピックでもバレーボールは少なからず影響を受ける。


まず男子

GetImage (8)

■男子[A組]
日本、ポーランド、イラン、カナダ、イタリア、ベネズエラ

■男子[B組]
ブラジル、アメリカ、ロシア、アルゼンチン、フランス、チュニジア


日本はA組で直接的な組み合わせとは関係ないが、ロシアはB組でブラジル、アメリカ、アルゼンチン、フランスらと決勝ラウンド進出を争う立場。


女子の場合

20200131_215629


■女子[A組] 

日本、セルビア、ブラジル、韓国、ドミニカ共和国、ケニア


■女子[B組] 中国、アメリカ、ロシア、イタリア、アルゼンチン、トルコ  


日本はA組なので予選ラウンドでの直接対戦はないが、ロシアはB組から出場し、中国、アメリカ、イタリア、トルコらと決勝ラウンド進出を争う。


この場合、争点が幾つかある。


まず、ロシアが本当に東京五輪から除外されるのか?


ここが一点。

次に、ロシアが除外された場合どうなるのか?


考えられるのは?

①繰り上げ出場国を指定する。



②ロシアなしでそのまま決行する、


この2つが基本線として考えられられる。



そうなると、まず男子の場合。

仮に予選ラウンドで日本が、ポーランド、イラン、イタリアと予選通過したとして、決勝ラウンドは…。

B組はロシアがいない場合、ブラジル、アメリカ、アルゼンチン、フランスが有力で運良くアルゼンチン当たりと対戦することが出来れば準決勝進出の可能性も見えてくる。

その前に予選上位通過が先だが…。

万が一、繰り上げ出場国が決まった場合、急遽1ヶ国分を懸けて地区上位のチームを集めて総当たりリーグ戦を行う。という可能性があるが、現在のコロナを巡る世界情勢を考えると、現実的ではない。

よって繰り上げ国が出場する場合、IOCによる協議にて裁定が下される可能性が高い。



女子の場合

仮に予選ラウンドで日本が、セルビア、ブラジル、韓国と予選通過したとして、決勝ラウンドは…。

B組はロシアがいない場合、中国、イタリア、アメリカ、トルコが有力。仮にロシアが抜けてもトルコは実力的に遜色なく、中国、アメリカと当たるよりは幾分ましだが、強敵であることには変わりない。

その前に予選上位通過が先だが、女子の場合、本気でメダルを獲得するならば、中国、アメリカ対策が鍵で、中国には2014年以来、アメリカとは2011年以来フルメンバーでの勝ち星がない。

ここを打破する秘策がないと現実的にはかなり厳しい。もし、決勝ラウンドで体よくトルコと対戦したとしても、昨年のネーションズリーグでこそ勝利したものの、近年は勝てなくなってきており、トルコ対策も視野にいれなくてはならない。

とにかく、ロシア不出場なら少し情勢は変わってくる。特に男子は決勝ラウンド以降の風景が変わりそうなので、この問題は重要だ。

正式な裁定が待たれる。